2025年、株主優待を導入する企業が急増!個人投資家取り込みが鍵となる?
2025年、株主優待を新たに導入または再導入する上場企業が175社に達しました。一方で、優待を廃止する企業は68社と、企業間の戦略が大きく分かれています。個人投資家へのアピールが、企業の成長戦略において重要なポイントになっているようです。
株主優待廃止の背景と影響
2022年の東京証券取引所の市場区分見直し以降、株主優待が海外投資家の呼び込みを妨げるという判断から、優待を廃止する企業が増加傾向にありました。日本たばこ産業やオリックスといった、これまで優待が人気だった企業までもが廃止を発表し、多くの個人投資家に衝撃を与えました。
2025年の優待廃止企業のうち、株式公開買付け(TOB)や経営陣による買収(MBO)などによる上場廃止が55.8%を占めています。上場を継続する企業に限定すると、優待導入企業は廃止企業の約6倍と、導入に積極的な動きが目立ちます。
個人投資家取り込みの重要性
東京証券取引所は2023年3月、上場企業に対し資本コストや株価を意識した経営の実現を要請しました。近年は、PBR(株価純資産倍率)が1を下回る企業に対し、アクティビスト投資家が介入し、企業価値向上を求めるケースも増えています。
こうした状況下、アクティビストの標的となる前に個人投資家を呼び込む手段として、株主優待を導入する企業が増えています。また、株式の持ち合い解消を進める企業も、持ち合い先だった安定株主の代替として、個人投資家をターゲットに優待を導入するケースが見られます。
今後の展望
東京証券取引所は、TOPIX構成銘柄の変更やグロース市場の上場維持基準の見直しなど、上場企業に企業価値向上への取り組みを促しています。この動きを背景に、個人投資家取り込みのために株主優待を導入する企業は、今後も増える可能性が高いと考えられます。
今回の調査は初めての実施であり、今後の動向にも注目が集まります。