【衝撃告白】東出昌大、壮絶なクマ駆除の現場を語る「申し訳なかった」と謝罪した理由
近年、全国各地でクマの目撃情報や被害報告が相次ぎ、そのペースは過去最悪とも言われています。人間社会と野生動物との共存のあり方が問われる中、俳優業の傍ら猟師としても活動する東出昌大氏が、その壮絶なクマ駆除の現場について寄稿。さまざまな議論を呼んだ前回の記事に続き、今回は具体的な駆除の様子と、その中で彼が抱いた葛藤、そして深い謝罪の念を明らかにします。
「クマが檻に入った」猟師・東出昌大が駆除現場へ急行
ある夏の日、東出氏のもとに「熊が檻に入ったから撃ちに来てくれ」という連絡が入りました。数日前から桃畑を荒らしていたクマが、行政の許可のもと仕掛けられた箱罠に捕獲されたのです。山から下りたばかりで鉄砲を携えていた東出氏は、すぐに軽トラックを飛ばして現場へ向かいました。
「熊肉が食べられる期待と、殺しをやらねばならない憂鬱さ」
彼の胸中には、相反する感情が同時に去来していました。駆除の現場に到着すると、先輩猟師がお茶を飲みながら日向ぼっこをしている光景が広がっていました。
檻の中で「ゴアァッ!!」と咆哮するクマ、極限の緊迫感
箱罠は畑の奥の茂みに隠されており、近づくと金属製の檻を叩きながら「ゴアァッ!!」とクマの激しい咆哮が響き渡りました。東出氏は鳥撃ち用の散弾を装填。至近距離での駆除には、貫通力よりも広範囲にダメージを与えられる散弾が有効だと判断したのです。
クマは東出氏が近づくと、一瞬押し黙り、その意図を見定めるかのように視線を向けたといいます。今まで経験したことのない状況に追い込まれたクマの戸惑いが伝わってくるようでした。しかし、銃口が檻の隙間から差し込まれると、クマは瞬時に危険を察知。「ガオオッ!!」と明確な敵意に満ちた声で吠え、剛腕を伸ばして銃口を振り払おうとします。その剣幕は、金属製の檻さえ頼りなく感じさせるほどの「絶望的な恐怖感」を東出氏に抱かせました。
発砲、苦悶、そして絶命…「申し訳なかったな」
東出氏の狙いは、一撃で苦しませることなく命を絶つため、クマの頭蓋の中心でした。しかし、興奮し、箱罠が浮き上がるほど暴れるクマは、強靭な顎で噛みつこうと襲いかかります。銃を差し込むたびに暴れるクマとの攻防が数十秒続いた後、一瞬の隙をついて発砲。
「ドゴォアアァァァンッ!!」
放たれた銃弾はクマの鼻先から下顎を吹き飛ばし、クマは両手で顔を覆いながら「フゴッ!アァァ〜!」と叫び声をあげました。真っ黒な手の間からは泡だった鮮血が溢れ落ち、のたうち回るクマの姿に、東出氏は再び銃口を向け、数秒後に二の矢を放ちます。
「ドチャンッ」
クマは力なく檻の中で崩れ落ちました。舌が口から垂れているのを確認し、ようやく絶命したことを知ります。しかし、すぐに檻を開けることはできません。脳震盪の可能性も捨てきれず、動かないことを確認するために3分ほど待ちました。その間、半壊したクマの顔を見て、東出氏の心にはさまざまな思いが巡ります。
「痩せてるなぁ」「こいつは何で山から下りて来たんだろう」「鉄砲を怖いものだと分かっているようだった」「1発で仕留められなかった」
そして何よりも、半壊した口元を両手でかばった姿が本当に痛そうで、「痛かったろうな」「申し訳なかったな」「いや、ほんと、申し訳ない」と、何度も謝りたい気持ちが湧き起こり続けたといいます。体重40kgほどのオスの成獣。人間に例えれば大学生くらいの子だろうか、とその命に思いを馳せました。
駆除という矛盾、そして命の現実
「最後に食った桃は、美味く感じただろうか。」
彼の心には、駆除という行為が孕む矛盾と、命を奪ったことへの深い問いが残りました。このクマの胆嚢は、今、東出氏の家の冷蔵庫に胃薬として保管されているとのことです。
東出氏はこれまで3頭か4頭のクマを駆除してきたといいますが、狩猟とは異なり、駆除には「人間都合の矛盾」が伴う気がして、あまり思い出したくないと語ります。
野生動物による被害が増加する現代において、駆除は避けられない現実です。しかし、その行為が持つ重みや、命を奪うことの葛藤は、当事者にしか分からない深い感情を伴います。東出氏の告白は、私たちに野生動物との共存、そして「命」というテーマについて改めて深く考えるきっかけを与えてくれるでしょう。
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