鈴木農水相「コメはマーケットで決まる」発言の波紋!止まらない米価高騰と加速する「コメ離れ」の現実
「マーケット」を連呼する鈴木農水相の真意とは?
「コメの価格はマーケットの中で決まるべき」──鈴木憲和農林水産大臣が、就任会見以来繰り返し発言している言葉です。この「マーケット」という単語への強いこだわりは、一体何を意味するのでしょうか。高騰し続けるコメの価格に消費者の悲鳴が上がる中、鈴木農水相が打ち出す方針は、「コメ価格の下落・暴落」を防ぐことに重点を置いています。いたずらにコメの生産を増やせば供給過剰となり、「マーケットメカニズムで米価は下がる」という危惧を示しているのです。
これは、経済学の祖であるアダム・スミスが提唱した「見えざる手」の考え方に通じるものと見られています。市場の自由競争こそが最大の繁栄をもたらすという信念が、鈴木農水相の発言の根底にあるようです。
「無為無策」との批判も…止まらないコメ高騰
しかし、この「マーケットで決まるから私は何もしない」とも聞こえる姿勢は、ネット上で「無為無策」との厳しい批判に晒されています。それもそのはず、農林水産省が11月14日に発表したデータによると、全国のスーパーでのコメ5キロの平均価格は4316円を記録し、過去最高を更新しました。さらに都市部では、コメ5キロが5000円台が当たり前となり、中には6000円台に達するケースも散見されるという深刻な状況です。
物価上昇に苦しむ消費者にとって、この価格帯はもはや手が出しにくい水準。その結果、消費者の間で急速な「コメ離れ」が加速しています。一部の消費者は5キロ3000円台のカリフォルニア米にシフトし、大多数はパスタやうどんといった麺類で炭水化物を補う動きを見せています。
「パスタ売り場が倍に」「うどん玉の争奪戦」SNSで広がるコメ離れの実態
その状況は、SNS上にも克明に表れています。「スーパーでコメの棚は誰もいないのに、パスタの棚には人だかり」「パスタ売り場が倍の面積になった」「パスタソースに使うトマト缶が売り切れ」「うどん玉の争奪戦が起きている」といった投稿が次々と寄せられ、消費行動の変化を鮮明に物語っています。
鈴木農水相の「マーケット」重視の方針は、コメ価格の安定化、特に暴落防止を目指すものですが、現状のコメ高騰とそれによる消費者の行動変化を鑑みると、その効果や影響は今後さらに注目されることになりそうです。生産者の思いが込められた「崖っぷち米」のようなネーミングが生まれる背景には、コメを取り巻く複雑な事情が横たわっています。
コメント一覧
まだコメントはありません。
← トップに戻る