チャットで救急の「不要な受診」を抑制！ソフトバンク系ヘルスケアテクノロジーズが効果を検証

「夜中に熱が出たけど、すぐに病院に行くべき？」「子供が急に咳をし出したけど、救急車を呼ぶべき？」そんな不安を抱えた時に、気軽に相談できるチャットが、救急医療の負担を減らし、医療費を抑制する効果があることがわかりました。

救急外来の約7割は軽症！トリアージの重要性

救急外来を受診する患者さんの約7割は、実は軽症。専門家が症状の優先順位付け（トリアージ）を行うことで、不要不急の救急搬送を40%削減できると言われています。しかし、患者さん自身が症状を判断するのは難しく、不安からすぐに病院へ行ってしまうケースも少なくありません。

これまで、自治体では#7119（大人）や#8000（子供）といった電話相談窓口を設け、医師や看護師がトリアージを行ってきました。しかし、さらに手軽に相談できる手段として注目されているのが、チャット型健康医療相談です。

ソフトバンク系ヘルスケアテクノロジーズがチャット相談の効果を検証

ソフトバンクグループのヘルスケアテクノロジーズは、スマートフォンから利用できるチャット型健康医療相談サービスを提供。このサービスを利用した患者さんの受診状況を分析した結果、驚くべき効果が明らかになりました。

チャット相談で70%の不要不急受診を抑制！

相談内容の84%が緊急性の低いものであり、54%は「経過観察」、30%は「後日受診で可」と判断されました。実際に緊急での受診が必要と判断されたのはわずか6%でした。

さらに、相談時の主な訴えの半数近くが、風邪や皮膚トラブル、消化器系の不調など、緊急度の低い内容でした。これらの症状についても、87%～91%が不要不急と判断されています。

実際に、チャット相談を利用したユーザーの70%が、医療者の提案（経過観察や後日受診など）に従った結果、約70%の不要不急な受診を抑制できたのです。1件あたりの医療費抑制額は、なんと約12,000円と算出されています。

チャット相談のメリット：手軽さと効率性

ヘルスケアテクノロジーズは、今回の検証結果をもとに、チャット型健康医療相談がトリアージ手法として有用であると訴え、国への提案も検討しています。

チャット相談のメリットは、テキストで情報が残ること、通話のように1対1ではないため、医療者が効率的に対応できること。今後は、AIを活用して患者さんの基本的な確認を行い、医療者の判断をサポートする仕組みも導入される予定です。

HELPOで手軽に医療相談！

ヘルスケアテクノロジーズは、健康医療相談やオンライン診療を提供するアプリ「HELPO」（https://helpo.jp/）を提供しています。ソフトバンクショップでも申込みが可能なので、ぜひチェックしてみてください。

この取り組みは、医療費抑制という社会課題の解決に貢献すると期待されています。