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16歳未満のSNS利用を全面禁止!オーストラリアが世界初の規制、賛否両論の理由とは?

投稿日:2025年12月09日

オーストラリアで12月10日から、16歳未満のソーシャルメディア利用が全面禁止されるという衝撃的なニュースが飛び込んできました。TikTok、Facebook、Instagramなど、多くの人気アプリが対象となり、世界中で注目を集めています。この規制は、子供たちの心身への影響を考慮したもので、賛否両論が巻き起こっています。今回は、この規制の内容、背景、そして今後の展望について詳しく解説します。

オーストラリアがなぜSNS全面禁止に踏み切ったのか?

オーストラリア政府がこの規制に踏み切った背景には、米国の心理学者JonathanHaidt氏の著書「TheAnxiousGeneration(不安な世代)」があります。この本は、ソーシャルメディアが若者のメンタルヘルスに与える悪影響を指摘しており、南オーストラリア州首相の妻がこの本を読み、夫に禁止措置を検討するよう促したことがきっかけとなりました。

ソーシャルメディアの利用が子供に与える心理的・感情的な影響については、世界中で多くの研究が行われていますが、オーストラリア政府は、子供たちの健全な成長を守るために、積極的な規制が必要だと判断したのです。

禁止されるアプリと、例外となるアプリは?

禁止対象となるのは、TikTok、Facebook、Instagram、Threads、X(旧Twitter)、Snapchat、YouTube、Reddit、Kick、Twitchといった、多くの人気ソーシャルメディアアプリです。しかし、DiscordやMessengerKids、WhatsApp、Pinterest、KidsHelpline、GoogleClassroom、YouTubeKidsなどは対象外となります。

また、OpenAIのChatGPTやSora、GoogleのGeminiといったAIチャットボットも禁止対象には含まれていません。

規制を回避しようとする子供たち、そして企業への罰金

子供たちは、母親の顔写真をかざして年齢確認を欺いたり、AIツールやVPNを使って年齢や位置情報を偽ったりするなど、抜け道を見つけようとするでしょう。しかし、オーストラリア政府は、そのような行為を防ぐための対策も講じています。

テクノロジー企業が16歳未満の利用禁止を徹底できない場合、最大4950万豪ドル(約51億円)もの罰金が科されることになります。Meta(Facebook、Instagram)はすでに16歳未満のアカウント削除を開始し、Snapchatも約50万人のアカウント停止準備を進めています。

規制への異議申し立てと、各社の反応

DigitalFreedomProjectの支援を受けた2人の15歳のオーストラリア人が、このソーシャルメディア禁止令に異議を唱えており、高等裁判所での審理が行われる可能性があります。彼らは、この禁止令が表現の自由を侵害すると主張しています。

TikTokは新しい法律を順守すると表明しつつも、顧客に動揺を与える可能性があると指摘しています。一方、ElonMusk氏(Xのオーナー)は、この法律を批判しており、「すべてのオーストラリア人によるインターネットアクセスを管理するためのバックドアのようだ」と投稿しています。

禁止を称賛する声、そして今後の展望

インターネットを子供や家族にとってより安全なものにすることを目指す非営利団体EnoughisEnoughのDonnaRiceHughes氏は、オーストラリアの規制を称賛しています。彼女は、この規制が、ソーシャルメディア企業に対し、子供たちの安全を考慮した設計を促すきっかけになるだろうと期待しています。

米国でも、12の州が10代の若者のソーシャルメディアへのアクセスを規制・制限する法律の制定に取り組んでおり、オーストラリアの規制が世界的な潮流を生み出す可能性も考えられます。今後の動向に注目が集まります。

参考記事:4Gamer.net

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