伝説の三塁コーチ高代延博さん、71歳で逝去 WBCでの劇的な場面を振り返る
阪神タイガースなどで長年コーチを務めた高代延博さんが、10日、71歳の年齢で亡くなりました。家族に看取られ、静かに息を引き取ったとのことです。野球ファンからは、その情熱的な指導と、数々の名場面が懐かしむ声と共に、追悼のメッセージが寄せられています。
WBCでの“伝説のストップ”
特に話題となっているのは、2013年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)台湾戦での出来事。当時、三塁コーチャーを務めていた高代さんは、糸井嘉男選手が全速力でホームに突入しようとした際、自らの体を投げ出すようにしてストップをかけました。その体を張った行動は、糸井選手を確実に止めるだけでなく、ファンの記憶にも深く刻まれています。
SNSでは、この場面の動画が拡散され、「高代コーチといえばこれ!」「体を張ってランナーを止めた姿が印象的」といったコメントが多数投稿されています。高代さんのランナーを必死に止める姿は、まさに熱血指導者の象徴と言えるでしょう。
現役時代から指導者として
高代さんは、智弁学園(奈良)から法大を経て、1978年のドラフト1位で日本ハムファイターズに入団。小柄ながらも走攻守に優れた選手として活躍しました。その後、広島東洋カープに移籍し、1989年に現役を引退。
引退後は、広島のコーチを皮切りに、中日ドラゴンズ、日本ハム、ロッテオリオンズ、オリックス・バファローズ、阪神タイガースなど、数多くの球団でコーチを務めました。また、2009年の第2回WBCでは日本代表コーチとして世界一に貢献するなど、指導者としても輝かしい実績を残しています。
最後まで野球を愛し続けた高代さん
高代さんは、プロ野球史上最多勝監督である鶴岡一人監督からの教えを大切にし、常に野球への情熱を持ち続けました。野村克也氏からは「日本一の三塁ベースコーチ」と称賛されるほど、その指導力は高く評価されていました。
2020年に阪神を退団した後も、アマチュア球界で指導を続け、2023年には大経大の監督に就任。病に冒されながらも、グラウンドに立ち続けようとする姿は、多くの人々に感動を与えました。高代さんの野球への情熱と指導者としての生き様は、これからも多くの人々の心に生き続けるでしょう。
コメント一覧
まだコメントはありません。
← トップに戻る