元プロ野球コーチ・高代延博さん、食道胃接合部がんのため71歳で死去 09年WBC制覇に貢献
広島、中日、阪神など数球団でコーチを務め、2009年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)日本代表の優勝に貢献した高代延博さんが、9日午後8時42分に食道胃接合部がんのため死去されました。71歳でした。
現役時代からコーチとして輝かしい実績
奈良県出身の高代さんは、智弁学園、法大を経て、1978年のドラフト1位で日本ハムファイターズに入団。堅実な守備と勝負強い打撃を武器に、遊撃手として活躍しました。ダイヤモンド・グラブ賞(現ゴールデン・グラブ賞)とベストナインを1度ずつ受賞しています。
1989年に広島東洋カープに移籍し、現役を引退後、そのままコーチに転身。野村克也監督から「日本一の三塁コーチャー」と称賛されるほど、的確な状況判断と相手の隙を突く卓越した指導力で、チームに貢献しました。
数々の名将に請われ、WBCでも活躍
金本知憲氏(現阪神タイガース監督)をはじめとする多くの若手野手を徹底的に鍛え上げ、星野仙一氏、落合博満氏、岡田彰布氏など、数々の名将からヘッドコーチとして招聘されました。中日ドラゴンズ、ロッテオリオンズ、オリックス・バファローズなど、多くの球団を渡り歩き、その指導力は高く評価されていました。
2009年と2013年のWBCでは、三塁ベースコーチとして日本代表を支え、優勝に貢献。特に2013年の台湾戦では、地面にひざをついて二塁走者を制止する姿が話題となり、その情熱と存在感は多くのファンの記憶に残っています。
大経大監督として指導、静かに息を引き取った
2021年から大経大の特別コーチを務め、2023年1月には監督に就任。9月21日の大商大戦が最後の指揮となりました。体調不良のため療養生活を送っていましたが、現職のまま静かに息を引き取られました。
数々のユニフォームに袖を通し、心血を注いで野球界に貢献した高代延博さんの功績は、これからも長く語り継がれることでしょう。
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