ガイナックスがついに消滅…庵野秀明監督が42年の歴史に沈痛なコメント
アニメ業界に多大な影響を与えた株式会社ガイナックスが、2024年に破産申請を行い、法人として消滅しました。庵野秀明監督(株式会社カラー代表)が公式サイトで、42年にわたるガイナックスの歴史を振り返り、沈痛なコメントを発表しました。
ガイナックス設立秘話と宮崎駿監督からの贈り物
庵野監督は1984年、大学時代の仲間と共にガイナックスの設立に参加。『オネアミスの翼』で作画監督を務め、『トップをねらえ!』『ふしぎの海のナディア』、そして社会現象を巻き起こした『新世紀エヴァンゲリオン』など、数々のヒット作を監督しました。2007年にガイナックスを退社した後も、株主としてガイナックスに関わり続けていました。
ガイナックス設立当初、宮崎駿監督から贈られた手作りの御祝儀袋が公開され、庵野監督の思い出を語るきっかけとなりました。宮崎監督からの温かいエールが、ガイナックスの創設期を支えたことを物語っています。
経営難と旧経営陣への失望
ガイナックスは近年、経営状態が悪化し、経営陣が交代を繰り返していました。2019年には当時の社長が準強制わいせつ容疑で逮捕され、株式会社カラーが経営体制を刷新。しかし、2024年に破産申請に至りました。
庵野監督は、カラーが緊急融資を行ったにも関わらず、ガイナックス側の返済に関する不誠実な態度や、自社作品やスタッフに対する敬意に欠ける旧経営陣の行動を目の当たりにし、失望を隠せません。「様々な虚偽対応」「社内への居留守指示」「弊社を敵対視した文言」「返済を不当に逃れるための画策」など、具体的な問題点を指摘し、「怒りを通り越して悲しくなりました」と心中を打ち明けています。
大学時代からの友人への複雑な感情
庵野監督は、長年ガイナックスを率いてきた山賀博之氏、武田康廣氏らを「大学時代からの友人と思っていた」と振り返りました。しかし、ガイナックスとのやり取りの中で明らかになった旧経営陣の行動に対し、複雑な感情を抱いていることを表明しました。
ガイナックスの消滅は、アニメ業界にとって大きな損失です。庵野監督のコメントは、ガイナックスの歴史を振り返り、今後のアニメ業界に教訓を残すものとなるでしょう。
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