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ビートルズ沼へようこそ!「5人目のビートルズ」を巡る映画と書籍の深い世界

投稿日:2025年11月21日

レッド・ツェッペリンのヘビーローテーションが一段落し、今度はビートルズの楽曲が個人的なマイブームに突入しています。そんな中、ビートルズを深く掘り下げる映画と書籍に触れる機会がありました。知られざる彼らの成功の裏側、そして「5人目のビートルズ」と呼ばれる人々との出会いは、まさに発見の連続でした。

ビートルズ愛が止まらない!映画「ブライアン・エプスタイン」で再燃する熱

2025年9月26日から公開中の映画「ブライアン・エプスタイン世界最高のバンドを育てた男」は、ビートルズをいち早く見出し、そのデビューからマネージャーとして大成功へ導いたブライアン・エプスタインの半生を描いています。
彼は「5人目のビートルズ」の筆頭格と称され、その商才は原題「MidasMan(ミダス王の男)」が示す通り。ユダヤ系の商人一家に生まれた彼の才覚が、いかにビートルズを世界的なバンドへと押し上げたかが克明に描かれています。

映画に登場するビートルズの4人を演じる俳優陣も印象的です。モノマネ芸のような嫌らしさがなく、それぞれの特徴をうまく捉えており、キャスティングディレクターの仕事ぶりには感嘆しました。
一点だけ残念だったのは、権利料が高騰するビートルズの楽曲がたった1曲しか使われていないこと。しかし、オリジナルではないものの、彼らに縁のある選曲が随所に散りばめられており、映画製作者の苦労と工夫が垣間見えました。

この映画で特に個人的な印象に残ったのは、ジョージ・マーティンの登場シーンと、アビーロードスタジオの階段のある第2スタジオが再現されている場面です。

「ダライ・レノン」誕生秘話!天才エンジニア、ジェフ・エメリックの功績

映画鑑賞と同じタイミングで、偶然にも「ザ・ビートルズ・サウンド最後の真実」という書籍を読んでいました。原題「Here,ThereandEverywhere:MyLifeRecordingtheMusicoftheBeatles」が示す通り、ビートルズのレコーディング現場の真実が詰まった一冊です。

ビートルズの楽曲のほぼ全てをプロデュースした「5人目のビートルズ」、ジョージ・マーティンの下で働いていたレコーディング・エンジニア、ジェフ・エメリックがジャーナリストとの共著で執筆したこの本は、600ページにも及ぶ大作ですが、一度読み始めると止まりませんでした。

特に心を掴まれたのは、エメリックがチーフ・エンジニアとして初めてビートルズのレコーディング現場に出勤した日のエピソードです。ジョン・レノンがジョージ・マーティンに向かってこう指示を出します。

「……それとオレの声を、何マイルも向こうの山のてっぺんから、ダライ・ラマがうたってるような感じにしてほしいんだ」

この無茶なリクエストに対する答えこそが、アルバム「リボルバー」の最終トラック「トゥモロー・ネバー・ノウズ」でした。エメリックはスタジオの機材を見渡し、熟考の末、アンプと回転するスピーカー「レズリー・スピーカー」2基を使ってドップラー効果のようなエフェクトをかけるという、革新的なアイデアを提案します。

その結果、ジョン・レノンの声は「奇妙な浮遊感があり、遠く離れて聞こえるのに、耳を捕らえて離さない」ものとなりました。ポール・マッカートニーが「ダライ・レノンだ!」と叫んだという逸話は、まさにレコーディング現場の興奮を伝えています。

このエピソードを読んだ後、すぐにSpotifyで「リボルバー」を検索すると、「Revolver(SuperDeluxe)」のDisc2に「TomorrowNeverKnows-Take1」が収録されているのを発見!完成版のカモメの声やストリングスの逆回転エフェクトがない、シンプルでありながら見事にサイケデリックな原曲に深い感動を覚えました。

この本を読むまでジェフ・エメリックの存在をほとんど知りませんでしたが、彼がビートルズサウンドにもたらした功績の大きさを、嫌というほど認識させられました。彼のエンジニアリングの数々を知ることで、ビートルズの楽曲やアルバムに対する考え方が劇的に変わったのです。

また、書籍で詳細に語られるアビーロードスタジオの様子も非常に興味深く、映画で再現されていた「スタジオ2」の描写が、まるでその場にいるかのように鮮明に蘇りました。ビートルズがコントロールルームへ続く階段を上り下りしてサウンドを確かめていた情景は、映画と書籍を通して、より立体的に心に刻まれました。

ビートルズ沼は想像以上に深い!知られざる「5人目のビートルズ」たち

ビートルズの4人が非凡な才能を持つ若者たちだったのは言うまでもありません。しかし、彼らの成功の裏には、ブライアン・エプスタイン、ジョージ・マーティン、そしてジェフ・エメリックといった極めて有能なスタッフがいたことが、これらの作品から改めて浮き彫りになります。

エプスタインやマーティンは「5人目のビートルズ」として広く知られていますが、今回の個人的な発見は間違いなくジェフ・エメリックでした。彼の行ったエンジニアリングの数々を知ることで、ビートルズの楽曲やアルバムに対する認識が劇的に変わりました。Spotifyで完パケ前のバージョンをたくさん聞けるという発見も大きく、ビートルズ沼は想像以上に深くてズブズブです。

これは、一生抜け出せない沼なのでしょうね。

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