常識覆る!?氷が滑りやすい本当の理由を最新研究で発見!
「氷が滑りやすいのは、圧力や摩擦で水ができてそれが潤滑剤になるから」…実は、この説明では氷点下でも滑りやすい現象が説明できないことが判明!最新の研究で、氷の滑りやすさの秘密は、これまで考えられていたものとは全く異なる場所にあることが明らかになりました。
氷には意外なほど多くの種類が存在する
氷と聞くと、冷たい水が凍ったものをイメージしますよね。でも実は、氷は単純な物質ではないんです。アメリカ化学会によると、氷には20種類から最大7万4963種類もの異なる形態が存在すると推定されています。今年初めには、科学者たちが21番目の新たな氷「IceXXI」を発見し、その複雑さを改めて示しました。
従来の「氷が滑る理由」はどこが間違っていた?
これまで、氷が滑りやすくなる原因は、氷の表面に圧力がかかって溶けたり、摩擦によって熱が発生して水が膜を作ったりすると考えられてきました。しかし、これらの説明では、氷点下でも氷が滑りやすい理由を十分に説明できませんでした。例えば、摂氏マイナス20度で形成された氷が液体になるには、アイススケート靴で生じる摩擦の500倍もの圧力が必要になる計算になるのです。
新たな発見!滑りの正体は「分子双極子の乱れ」
ドイツのザールラント大学の研究チームが、この謎を解き明かす手がかりを見つけました。研究チームは、高度なコンピュータシミュレーションを用いて、氷の滑りやすさの原因は、温度や摩擦、圧力ではなく、分子内に生じる分子双極子(ダイポール)の乱れであることを発見したのです。
「マイナス40度以下でもスキーは可能」という驚きの結果
ザールラント大学の研究者マーティン・ミューザー氏は、「これまで、摂氏マイナス40度以下でのスキーは不可能だと考えられていました。なぜなら、スキーの下に滑走を可能にする薄い潤滑液の膜が形成されるには気温が低すぎるためです。しかし、それも実は誤りであることが判明しました」と語っています。この発見は、スキーやスケートなどのウィンタースポーツの理解を深めるだけでなく、氷の物性に関する新たな知見をもたらす可能性があります。
研究結果は、物理学分野で最も権威ある学術誌の一つである『
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