ANAvsJAL!「推し活」で地域を盛り上げる新戦略、市場規模は3.5兆円!?
航空業界に新たな風が吹き始めています。ANAとJALが、近年注目を集める「推し活」市場に本格参入。それぞれ異なるアプローチで、地域経済の活性化を目指しています。一体どんな戦略なのでしょうか?
推し活とは?急成長する3.5兆円市場
「推し活」とは、アイドルやアニメ、ゲームなど、自分が応援する対象(“推し”)を中心に、旅行やイベント参加を楽しむ活動のこと。2025年1月に発表された調査によると、推し活人口は約1384万人に達し、前年から250万人も増加しています。特に30代前半の女性の伸びが顕著です。
推し活にかける年間平均金額は約25万5千円。その内訳として、遠征や公式グッズの購入が特に増加傾向にあります。この市場規模を金額に換算すると、なんと約3.5兆円にもなります。
ANAの戦略:リアルなアイドルとの出会いを旅に
ANAは、芸能プロダクションのディアステージと協力し、「推し活×地域活性プロジェクト」を展開。今回の第8弾として、アイドルグループ「きゅるりんってしてみて」を島根県・山口県へ招き、ファンとの交流会を組み込んだ1泊2日のツアーを企画しました。
東京(羽田)~萩・石見線を活用し、萩・石見空港の利用拡大も目指す、地域活性化に貢献する試みです。リアルなアイドルとの触れ合いを求めるファンにとって、魅力的なツアーとなるでしょう。
JALの戦略:アニメの世界を旅で体験
一方、JALはバンダイナムコフィルムワークスと協力し、2025年11月公開の映画「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会完結編第2章」とのコラボレーションを発表しました。
デジタル技術を駆使し、作品に登場するロケーションと連動した演出やインタラクティブな仕掛けを用意。京都・大阪・神戸を舞台に、アニメの世界観を現実世界で体験できる、没入感あふれる旅を提供します。
ANAとJAL、それぞれの「推し活」戦略の違い
つまり、ANAはリアルなアイドルとの交流を軸にしたツアー、JALはアニメの世界観をバーチャル体験できるツアー、という違いがあります。どちらも「推し」をきっかけに、地域経済や観光に新たな価値を生み出すことを目指しています。
航空会社が推し活市場に注目する背景には、「遠征」という消費行動が航空会社の誘客戦略と直結していることがあります。推し活を目的とした旅行は、航空会社の新たな収益源となる可能性を秘めているのです。
ANAとJALの「推し活」対決、今後の展開から目が離せません!
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