デーブ大久保監督時代の苦悩と絆…笘篠誠治氏、田代富雄氏との忘れられないカラオケ
元プロ野球監督のデーブ大久保氏が、自身の監督時代に笘篠誠治氏、田代富雄氏との間にあったエピソードを語り、大きな反響を呼んでいます。自身のコラムで、笘篠氏への絶対的な信頼、そして田代氏の辞任の裏にあった星野仙一氏との約束について明かしました。
笘篠誠治氏への揺るぎない信頼
デーブ大久保氏は、笘篠誠治氏を三塁ベースコーチに起用した理由について、「監督にとって三塁ベースコーチは、ヘッドコーチにも匹敵する存在」と語ります。笘篠氏の的確な判断と監督との円滑なコミュニケーションは、チームにとって不可欠だったと振り返ります。
特に、走者の進塁判断は笘篠氏に一任しており、たとえそれがアウトに終わったとしても、大久保氏は決して咎めなかったといいます。それは笘篠氏への完全な信頼の表れであり、笘篠氏の野球観に深く感銘を受けていたからこそ、できたことだったようです。
田代富雄氏の辞任と星野仙一氏との約束
大久保氏の監督としての在任期間は短く、自身の力及ばないことが多くありました。その中で、当時の一軍打撃コーチだった田代富雄氏が二軍打撃コーチに降格となり、田代氏は辞任を表明します。
田代氏の辞任の真相は、星野仙一氏からの依頼だったことが明かされました。星野氏は大久保氏を守るために田代氏に仕事を引き受けてもらったものの、二軍コーチに降格したのではその約束を果たせなくなるため、辞任に至ったのです。田代氏の義理堅さと星野氏との強い絆が垣間見えるエピソードです。
忘れられないカラオケ
田代氏の辞任後、大久保氏は田代氏を仙台に残し、東京へは帰らず待ってもらうことにしました。遠征から帰った後、笘篠氏と3人で食事をし、その後カラオケへ。朝まで歌い、大久保氏は涙が止まらなかったといいます。監督として何もできなかったことへの申し訳なさと、2人への感謝の気持ちが入り混じった、忘れられない夜だったようです。
シーズン限りで大久保氏と笘篠氏は退団しましたが、笘篠氏は大久保氏に誘われて共に退団することを決意しました。その後、笘篠氏はヤクルトのコーチとなり、大久保氏は安堵したと語ります。笘篠氏の才能とコーチとしての成長を心から願っていたことが伝わってきます。
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