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結婚式場、苦境脱出なるか?「フォト婚」「ナシ婚」で市場回復は8割止まり…コロナ後の新たな課題

投稿日:2025年12月17日

「結婚式場はもう時代遅れ?」コロナ禍を経て、結婚式の形や価値観が大きく変化し、結婚式場を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いています。挙式をしない「ナシ婚」や、写真撮影のみの「フォト婚」の増加など、従来の結婚式にこだわらないカップルが増加。市場はコロナ禍前の8割までしか回復しておらず、大型倒産も相次いでいます。業界は生き残りをかけて、新たな模索を始めています。

チャペル閉館の波、地方の式場に暗雲

岐阜県瑞浪市の結婚式場「イル・クオーレ」は、今年度末で閉館することが決定しました。2014年のオープン以来、約500組の門出を祝ってきた同式場ですが、コロナ禍の影響で経営は悪化。以前の半分まで挙式の規模が縮小し、スタッフは系列の葬儀場の手伝いに回ることも増えていました。館長の後藤孝典さんは「まだ使えるチャペルなのに…」と寂しさを滲ませています。

地方の結婚式場は、人口減少や物価高による節約志向の影響も大きく受けています。後藤さんは「地方で大事にされてきた人づきあいが、一気に薄くなった」と指摘し、コスパ(費用対効果)やタイパ(タイムパフォーマンス=時間対効果)を重視する傾向が強まっていると分析しています。上司や親族を招いての派手な挙式は減り、親が費用を負担する文化も薄れつつあります。

結婚式の形は変化する

厚生労働省によると、2024年の婚姻件数は48万5092組と、ピーク時の1972年(109万9984組)から半減しています。リクルートブライダル総研の調査では、2024年に式を挙げた夫婦は全体の半数にとどまっています。帝国データバンクの分析によれば、2024年度の結婚式市場規模は4881億円と、コロナ禍前の2018年度(6163億円)の水準に戻っていません。

結婚式の形も多様化しており、従来の形式にとらわれない自由な発想の挙式が増加しています。岐阜県中津川市の式場「パルティールプラス」では、待合室を少人数で集まれる食事会場に改修するなど、変化に対応しています。後藤さんは「派手な演出を勧めても、価値を感じてもらえなければ幸せにはつながらないのでは」と、顧客のニーズに合わせた提案の重要性を強調しています。

老舗式場の閉鎖、業界に衝撃

福岡県では今年、老舗の「アルカディア」が運営する式場が閉鎖され、挙式が中止になる騒ぎも発生しました。業界では、このような経営破綻が相次いでおり、今後の動向が注目されています。

結婚式場は、変化する価値観や社会情勢に対応し、新たな顧客ニーズに応えるための努力を続けています。フォト婚ナシ婚など、多様な選択肢を提示することで、結婚式の市場回復を目指していく必要があります。

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