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卵不足で初の中止!京都府北部・サケ稚魚放流が来春は実現せず

投稿日:2025年12月17日

京都府北部で春の恒例行事となっているサケの稚魚放流が、来春は初めて中止されることが決定しました。原因は、卵の調達難。長年取引してきた新潟県上越市の生産組合からの卵の供給が途絶え、地元の牧川で捕獲したサケからの卵の確保も十分ではありませんでした。

長年の取り組みに暗雲

サケの稚魚放流は1979年度から始まり、2007年度までは京都府が、2008年度からは市民団体「由良川サケ環境保全実行委員会」が中心となって続けてきました。毎年、地域住民が稚魚を育て、放流することで、由良川のサケ資源の維持・回復に貢献してきました。

不漁が深刻化

委員会によると、上越市の生産組合はサケの不漁のため、卵の販売を断念。他の供給先を探しましたが、こちらも同様に不漁で卵の確保はできませんでした。また、牧川で捕獲されたサケはオス34匹、メス9匹でしたが、メスはほとんどが産卵後で、回収できた卵はわずか83粒にとどまりました。

放流中止の影響と今後の展望

来年3月には、福知山、綾部、舞鶴で計5万匹の稚魚放流を予定していましたが、卵の確保ができないため、計画はすべて中止となりました。サケは放流後3~4年で川に戻るため、今回の放流中止がサケの減少につながるのではないかという懸念も出ています。

自然産卵の可能性も

しかし、委員会会長の佐々木幹夫さんは「今年は網を設置した場所よりも下流で産卵したとみられ、由良川の本流や牧川で魚影が確認できている」と、自然産卵の可能性も示唆しています。また、「放流数は自然に孵化する数から見ればわずかで、すぐにサケの減少につながらないだろう」と、楽観的な見方もしています。

環境保全活動は継続

委員会は今後も、サケが戻ってくる川の環境維持に力を入れ、啓発活動を継続していく方針です。来年度以降、放流を継続できる方向性を模索していくとのことです。由良川のサケを守るための活動は、今後も続いていきます。

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