ホン・サンス監督作品を彩る実力派俳優たち!キム・ミニ、クォン・ヘヒョ、チョン・ユミ…その魅力に迫る
韓国映画界の鬼才ホン・サンス監督の作品で輝きを放つ俳優たちに注目!監督生活30周年を迎え、毎月新作が公開されるほどの勢いを見せるホン・サンス監督。その作品を支える、個性豊かな俳優陣の魅力を深掘りします。
ホン・サンス監督作品の常連俳優たち
ホン・サンス監督のキャスティング方法は、従来の俳優の過去作を見るのではなく、実際に会ってその人物が持つ“何か”を感じ取ることが重要視されています。そんなホン・サンス監督の目に留まった歴代の常連俳優たちは、故イ・ソンギュン、ムン・ソングン、チョン・ジェヨン、キム・テウ、キム・サンギョンら、実力派揃いです。
明るく紳士な個性が光るクォン・ヘヒョ
近年、特に存在感を増しているのがクォン・ヘヒョ。ドラマ「冬のソナタ」でペ・ヨンジュン演じるチュンサンの先輩役としてお馴染みの彼ですが、ホン・サンス作品では、従来の“ダメ恋愛”劇の主人公とは異なる、明るく紳士的な役柄を演じています。
『小川のほとりで』(24)では、キム・ミニ演じるヒロインの叔父であり、著名な俳優を演じ、姪の頼みで学生たちの演劇を演出。その視線はまるで“父親”のよう。離婚していることを明かしつつも、姪に不埒な行為をしないことをきちんと説明する姿は、まさに紳士です。
クォン・ヘヒョ自身も「以前のホン・サンス作品とは合わなかっただろう」と語っており、監督も同意。ホン・サンス監督の作風の変化が、彼の個性と合致したと言えるでしょう。
コケティッシュな魅力を持つチョン・ユミ
過去にはチョン・ユミやムン・ソリがホン・サンス映画のヒロインとして活躍していました。チョン・ユミは、『教授とわたし、そして映画』(10)や『ソニはご機嫌ななめ』(13)などで、一見清純派ながらもコケティッシュな一面を見せ、観客を魅了しました。彼女の存在感は、男性目線で描かれる従来のホン・サンス作品に、絶妙なスパイスを加えていました。
ホン・サンス監督の作風を変えたミューズ、キム・ミニ
『正しい日間違えた日』(15)以降、ホン・サンス監督のミューズとなったキム・ミニ。彼女の登場とともに、作品のトーンは落ち着き、男性目線から女性目線へと変化。ギャグや諧謔が抑えられ、より洗練された方向へと進んでいます。
『小川のほとりで』では、大学講師役を演じ、冷静な視線で人と人を有機的に結びつけますが、自身はロマンスとは無縁という、これまでの作品にはない設定となっています。ホン・サンス監督の新たな挑戦と言えるでしょう。
個性派俳優たちが織りなすホン・サンスワールド
さらに、イ・ヘヨンや国際的なスター女優イザベル・ユペールもホン・サンス作品に欠かせない存在となっています。ホン・サンス監督の作品は、低予算で撮影期間も短いため、俳優たちは事前に渡されるセリフを完璧に覚え、アドリブのような自然な演技を繰り広げます。監督自身も、その日の朝に脚本を書き上げるという、ユニークな制作スタイルで知られています。
ホン・サンス監督の円熟期を支える、個性豊かな俳優たちの今後の活躍に期待が高まります。
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