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【国際食文化論争】イタリアが激怒!「偽カルボナーラ」にパンチェッタは“犯罪”か?本物の定義とは

投稿日:2025年11月21日

イタリア人が愛してやまない伝統料理「カルボナーラ」を巡り、国際的な食文化論争が勃発しました。
事の発端は、ベルギー・ブリュッセルの欧州議会で販売されていたある瓶入りソース。これを「カルボナーラ」と銘打った製品に対し、イタリア政府が「料理犯罪」とまで非難し、即刻捜査を要求する事態に発展しています。

「料理犯罪」と非難されたベルギー製カルボナーラソース

問題となったのは、ベルギーの食品メーカー、デレーズが製造したクリーミーな瓶入りソースです。欧州議会の売店で「カルボナーラ」として販売されていたこの製品に対し、イタリアのフランチェスコ・ロロブリジーダ農相は自身のFacebookで怒りをあらわにしました。
農相は、この製品が「最悪のイタリア風製品」であり、特に伝統的なレシピで「グアンチャーレ(豚の頬肉の塩漬け)」を使用すべきところを「スモークパンチェッタ」を使っていた点を「論外」「犯罪」とまで断じ、欧州議会での販売中止と即刻捜査を要求。この訴えを受け、欧州議会は問題の製品を売り場から撤去することを明らかにしました。

本物のカルボナーラとは?イタリアが守り抜く厳格なレシピ

イタリア料理、特にカルボナーラには、非常に厳格なルールが存在します。
昔ながらのカルボナーラは、伝統的に以下の材料と調理法で構成されます。

  • ポーク:グアンチャーレ(豚の頬肉の塩漬け)
  • チーズ:ペコリーノチーズ、グラナチーズ(パルミジャーノ・レッジャーノなども可)
  • :卵黄のみを使用
  • その他:粗挽き黒コショウ

これらの材料を混ぜ合わせ、食べる直前に茹でたパスタに絡めるのが「本物の」カルボナーラとされています。
イタリア料理のバイブルとして知られる料理雑誌「ラ・クチーナ」でも、グアンチャーレの使用が明記されており、今回の問題となったパンチェッタは「許されない代替品」と見なされているのです。

食文化は国家のプライド!ユネスコ登録への影響も

ロロブリジーダ農相にとって、今回の騒動は単なる味覚の問題にとどまりません。これは国家のプライドに関わる重大な問題なのです。
現在、イタリアは自国の料理をユネスコの無形文化遺産に登録しようと取り組んでおり、今年の12月に審査結果が出る見通しです。しかし、世界中で出回る「イタリア風」と称される偽りの料理が、本物のイタリア料理の正当性や価値を薄めかねないという強い危機感があるのです。
イタリア専業農家連盟(Coldiretti)も、モッツァレラ、サラミ、モルタデッラ、ペストなど、多くのイタリア製食材に偽商品が出回っていると指摘しており、イタリア国旗の使用やイタリア語を思わせる商品名、名所の写真なども、EUの規定では誤解を招く表示にあたると警鐘を鳴らしています。

過去にもあった「偽カルボナーラ」騒動と食文化の保護

カルボナーラが国際的な論争を巻き起こしたのは、今回が初めてではありません。
昨年も米食品メーカーのハインツが発売した缶詰の「スパゲッティ・カルボナーラ」が、グアンチャーレの代わりにパンチェッタを使用していたことで、「キャットフードに等しい」と揶揄されるなど、激しい議論を呼びました。
こうした騒動は、イタリアが自国の豊かな食文化を守り、その真正性を世界に訴えかけようとする強い意志の表れと言えるでしょう。「本物のイタリア料理」を守る戦いは、これからも続いていくに違いありません。

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