安倍元首相銃撃事件 山上被告に無期懲役求刑、弁護側は量刑重すぎると主張
2024年2月18日、安倍晋三元首相銃撃事件の裁判員裁判で、検察側は山上徹也被告(45)に対し、無期懲役を求刑しました。奈良地裁での裁判の様子をレポートします。
妻・昭恵さんの意見陳述
裁判は午後1時すぎから始まり、まず安倍さんの妻である昭恵さんの意見陳述が、代理人の弁護士によって代読されました。昭恵さんは「私にとって夫はかけがえのない家族であり、喪失感は一生消えることはない」と悲しみを語り、山上被告に対して「自分のしたことを正面から受け止め、きちんと罪を償うよう求めます」と訴えました。
検察側の求刑理由
検察側は、山上被告の犯行について「短絡的かつ自己中心的で人命軽視も甚だしい」と厳しく批判しました。また、「宗教2世が凶悪犯罪に陥りやすい傾向はない」と指摘し、山上被告の生い立ちに不遇な点があったことは認めつつも、「生い立ちに被害者は無関係であり、量刑の大枠を変更するものではない」と主張しました。さらに、「暴力に訴えることは法治国家では絶対に許されない」と訴え、無期懲役を求刑しました。
弁護側の主張
一方、弁護側は、検察側の求刑に対し「量刑としてはあまりに重すぎる」と反論し、情状酌量を求めました。具体的な情状については、今後の弁論で詳しく語られる見込みです。
今後の裁判の流れ
現在、弁護側による最終弁論が続いており、この後、山上被告自身の最終陳述が行われ、裁判は結審する予定です。判決の言い渡しは、後日改めて行われることになります。
この事件は、日本の政治に大きな衝撃を与え、社会全体に深い悲しみをもたらしました。今後の裁判の行方に、多くの人々が注目しています。
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