「べらぼう」衝撃の結末!当初予定されていた“別の結末”とは?脚本家・森下佳子氏が明かす大胆変更の理由
NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』がクライマックスを迎え、12月7日放送の第47回「饅頭こわい」は、衝撃的な展開で視聴者を釘付けにしました。横浜流星さん演じる蔦屋重三郎が、生田斗真さん演じる黒幕・一橋治済への復讐を遂げる物語、そして写楽の謎がほぼ完結した今回の放送。しかし、実はこの結末は当初、全く異なるものとして構想されていたという驚きの事実が明らかになりました。
次々と起こる理不尽な悲劇
物語では、一橋治済の暗躍により、徳川家基の急死、平賀源内の獄死、松平武元の急逝、田沼意知の暗殺、徳川家治の急逝、恋川春町の切腹など、次々と悲劇が起こります。これらの理不尽な出来事に対し、松平定信(井上祐貴さん)は治済への復讐を企てますが、その試みはことごとく失敗に終わります。
「毒饅頭」に隠された真実
そこで蔦重が提案したのは、「毒饅頭には毒饅頭を」という策。第十一代将軍・家斉(城桧吏さん)に毒饅頭を食らわせることで、治済を倒す計画が実行されます。しかし、その「毒」は眠り薬だったのです。親殺しという大罪を犯すのではなく、治済を阿波の孤島に閉じ込め、一生罪を背負って生きる苦しみを与えるという蔦重の商人としての報復がここにありました。
写楽の謎と文化人としての報復
さらに、蔦重は写楽という謎を世に残すことで、理不尽な悲劇に対する文化人としての報復を果たします。写楽の正体として最有力視されているのは、治済と瓜二つの能役者・斎藤十郎兵衛。写楽複数人説を採用したことで、謎は深みを増し、後世に語り継がれることとなりました。
当初の結末から大胆変更!脚本家・森下佳子氏が明かす理由
この衝撃的な結末は、実は当初、異なるものが構想されていたというのです。脚本を手掛ける森下佳子氏が囲み取材で明かしたところによると、当初はより直接的な方法で治済を倒す展開が検討されていたとのこと。しかし、大河ドラマという歴史を扱う作品であること、そして義を重んじる物語であることを考慮し、大胆な変更に至ったそうです。
森下氏は、「親殺しは絶対に避けたい。また、ただ殺すだけでは報復とは言えない。罪を背負って生きる苦しみを与えることこそ、商人としての蔦重の報復にふさわしいと考えた」と語っています。ベテラン脚本家ならではの葛藤と、大河ドラマという枠への真摯な向き合い方が、この大胆な変更を生み出したと言えるでしょう。
コメント一覧
まだコメントはありません。
← トップに戻る