【原神】人生最後に観たい絶景がここに！心の奥に刻まれるフォンテーヌの水中世界とテイワットの旅

好きな声優さんが出演しているという理由でプレイを始めた『原神』。
しかし、そこに広がっていたのは、想像をはるかに超える広大で、美しく、丁寧に描きこまれたテイワットの景色と奥深い物語でした。

最も好きなキャラクター・ナヴィアが活躍するフォンテーヌにたどり着くまでには、プレイから約1年もの時間を要しました。それは、道中に出会うあまりにも魅力的な景色に心を奪われ、探索に夢中になってしまったからです。
そして、その先に待っていたフォンテーヌは、これまでのどの国をも超える、息をのむような絶景を見せてくれたのです。

本稿では、筆者が心底魅了されたテイワットの「景色」、それを鮮やかに彩る「音楽」、そして「人々との思い出」について、その感動の深掘りをお届けします。

人生最後に観たい絶景、フォンテーヌの水中世界

最初に、筆者を特に夢中にさせたフォンテーヌの水中について語らせてください。ナヴィアに会うため、順を追ってストーリーを進めるのが本来の楽しみ方だと分かっていました。しかし、動画で目にしたフォンテーヌの水中があまりにも美しかったため、ストーリーを体験するより先に、いてもたってもいられず水中へと飛び込んでしまったのです。

水と光が織りなす美しい建物や景観に目を奪われつつも、一目散に水中へ。潜水した瞬間の感動は、今でも鮮明に思い出せます。ゴボゴボと音を立てながら、水深深くへと潜り込む。水中でキャラクターは一切言葉を発しません。その静寂が、水中での体験をより一層際立たせていました。

水中には海藻のような植物がゆらめき、無数の生き物たちが生活しています。スクリーンショットを撮ると一目瞭然ですが、たった一画面に収められたグラフィックの密度の濃さに、ただただ驚かされました。

ここで、少しメタな話になりますが、どうしても触れておきたい点があります。それは、フォンテーヌの水中は一切処理落ちしないことです。高スペックのスマートフォンでプレイしていたとはいえ、これだけのグラフィック密度を保ちながらも、カクつくことなくスムーズに泳ぎ回れることに、心底感激しました。

数多くのゲームをプレイしてきましたが、水中というシチュエーションは処理落ちの原因となることが特に多いものです。そのため、こんなにも快適に水中を探索できるという事実は、感動をさらに引き立てました。また、海中から上がると画面に水が付き、キャラクターからもボタボタと水滴が滴る描写も、没入感を極限まで高めてくれました。

あまりにも美しい水中の描写、そこで感じる生き物や植物たちの息吹。「いつか人生が静かに終わりを迎える時、この海中の景色をもう一度観たい」と、生まれて初めて強く思わせてくれたのです。

旅の記憶を呼び覚ます、テイワットを彩る壮大な音楽

フォンテーヌの水中を泳いでいると、どこからともなく美しい歌声や旋律が聞こえてきます。本作の素晴らしい点の一つは、エリアがほんの少し違うだけで、異なった音楽が流れ出すことでしょう。その音楽のバリエーションの豊かさから、常に新鮮な気持ちで探索に没頭でき、決して飽きることがありません。

しかも、どの曲も耳当たりが良く、一度聴いたら耳に残るメロディーばかりです。曲を聴くだけで、その国の景色、そこで起こった出来事、そして仲間たちとの思い出が鮮明に目に浮かんでくる――それほど本作の景色と音楽は、密接に結びついていると言っても過言ではありません。

昨年、初めて公式コンサートに足を運びました。会場内の大きなスクリーンには、演奏曲に合わせて美しい映像が流れます。そのとき、キャラクターたちとの思い出が走馬灯のように脳内を駆け巡ったのです。スクリーンに大きく映し出される数々の映像に、旅人（※1）たちはそれぞれ訪れた国々、出会った人々との思い出に深く浸っているようでした。

テイワットの景色は、単なる「背景」ではありません。音楽や人々との思い出が重なり合い、ただそこにいるだけで、眺めているだけで、これまでの旅の記憶がはっきりとよみがえる、そんな特別な場所なのです。

感動の物語が刻まれた風景、出会った人々との鮮やかな記憶

本作の魔神任務（メインストーリー）は、フルボイスで、長い時間をかけてじっくりと展開されます。そのため、ストーリーが展開した場所で景色を眺めたり、ゆっくりと歩いたりしていると、そのとき、その場所で会ったキャラクターや彼らとの会話が、まるで昨日のことのように鮮明に思い出されます。

ここで、2024年夏に期間限定で実装されたマップエリア「シムランカ」を紹介したいです。この景色は、フォンテーヌの水中景観に次ぐ、筆者にとって大きな衝撃を与えたものでした。

折り紙の動物やおもちゃの住人が生活しており、旅人たちが来訪する童話のようなストーリーが展開される場所でした。そのファンタジー感あふれる空間にいるだけで、不思議な気分になれました。流れていた音楽も夢に誘うような旋律で、まさに夢のような体験だったのです。

ピンクと紫からなる特徴的なグラデーションの空、幻想的な月、そして絶え間なく流れる星々。毎年夏になると、この光景と、ここで出会った折り紙の動物やおもちゃたち、そして一緒に冒険したナヴィア、綺良々（きらら）、ニィロウ、放浪者、そしてチビドゥリンたちとの短くも儚い夏の思い出が、美しい背景とともに収めた写真からいつも鮮やかに蘇ります。

テイワットを駆け抜けていると、本当に地に足をつけ、世界中を旅しているような気分になれます。モンド、璃月（りーゆえ）、稲妻、スメール、フォンテーヌ、そして今後の旅が待つナタ。どの国も、個性が全く被ることがなく、それぞれが唯一無二の魅力を持っています。

日々の忙しさを忘れ、ただ景色と音楽を楽しむ。何かに迷ったとき、何かにつまずいたときは、テイワットの美しい景色を眺めながら、ゆっくりと各国を巡ってみるのはいかがでしょうか。きっと、あなただけの特別な思い出と癒やしが見つかるはずです。

※1旅人：『原神』における主人公の通称。転じて本作のプレイヤーやファンのこと。