街のケーキ店・和菓子店が続々閉店!スイーツ人気との裏腹にある深刻な事情とは?
SNSで話題のスイーツや期間限定ショップが人気を集める一方で、住宅街にある昔ながらのケーキ店や和菓子店で倒産や廃業が相次いでいます。2024年に続き、2025年もその勢いは止まらず、業界に暗い影が落ちています。一体何が起きているのでしょうか?
なぜ人気スイーツなのに?街のケーキ店が苦戦する理由
帝国データバンクの統計によると、2024年度の洋菓子店の倒産件数は51件と、前年度から6割も増加。2019年度の最多記録をすでに上回っています。2025年4月以降も、全国各地で閉店や事業休止が続いています。
この背景には、原材料費の高騰が大きく影響しています。小麦粉、卵、砂糖、バター、生クリームといった基本的な材料に加え、ショートケーキに欠かせないイチゴなどのフルーツ類も価格が上昇し、ケーキ店の経営を圧迫しています。
さらに、包装資材の仕入れ価格も高騰しており、小規模なケーキ店にとっては大きな負担となっています。
価格転嫁の難しさ…消費者の「ケーキ価格イメージ」が足かせに
コスト上昇を受け、販売価格を上げたい気持ちは山々ですが、ケーキ店側には価格転嫁の難しさという問題があります。消費者はケーキに対してある程度の価格イメージを持っており、大幅な値上げは抵抗感を生みやすいのです。
デフレ時代の名残で、消費者の「ケーキ価格イメージ」がなかなか上昇せず、原材料費の高騰を価格に反映しにくい状況が続いています。そのため、ケーキ店は利益率を下げざるを得ず、経営が厳しくなっているのです。
和菓子店も負けていない!原材料高騰と後継者不足の二重苦
苦境に立たされているのは洋菓子店だけではありません。和菓子店も、小麦粉や砂糖などの原材料費高騰に加え、後継者不足という問題を抱えています。伝統的な製法を守りながら、新しい時代に対応していくことが難しい状況が、閉店や事業休止につながっています。
日本の家族像の変化も、街のケーキ店や和菓子店の経営に影響を与えていると考えられます。核家族化が進み、昔のように家族で和菓子を分け合ったり、誕生日ケーキを買いに行く機会が減っていることも、需要の減少につながっているのかもしれません。
スイーツ人気は依然として高いものの、街のケーキ店や和菓子店は、原材料高騰、価格転嫁の難しさ、後継者不足といった様々な課題に直面し、厳しい状況が続いています。これらの課題を乗り越え、地域に根ざしたお店として生き残っていくためには、新たなビジネスモデルや商品開発が求められています。
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