12月21日に発表されたアジアサッカー連盟（AFC）の新構想「AFCネーションズリーグ」が、アジアサッカー界に大きな波紋を呼んでいます。UEFAネーションズリーグをモデルにしたこの大会は、インターナショナルウィーク中にアジア各国が公式戦を行うというもので、親善試合とは異なる真剣勝負の機会を提供します。

新構想のメリットとデメリット

この構想は、強豪国にとっては必ずしもメリットばかりではありません。特に日本のようなレベルの高い国は、他の大陸の強豪国とのフレンドリーマッチの機会が減ってしまう可能性があります。一方で、中国のようなランキングが低い国にとっては、安定した試合機会を得られるというメリットがあります。

中国メディアと国民の反応

中国メディアは概ねこの構想を好意的に捉えています。『捜狐』などのポータルサイトは、「中国代表にとっては朗報だ」「安定したトレーニングの機会が得られるかもしれない」「適切な強化試合の相手を見つけるのが難しい中国にとってチャンスだ」と報じています。

しかし、中国国民からは否定的な声が多く上がっています。SNS上では、「これは大惨事になる」「恥をかく機会をさらに与えてくれたAFCに感謝する」「韓国と日本が2軍でも我々を叩きのめすだろう」「中国サッカーは何も変わらない」「こんな大会は時間の無駄」といった厳しい意見が目立っています。

FIFAランキングと中国代表の現状

現在、中国代表のFIFAランキングは93位。大陸間大会以外で適切な強化試合の相手を見つけるのが難しい状況です。今回のAFCネーションズリーグが、中国サッカーのレベルアップに繋がるのか、それとも国民の懸念通り、さらなる苦戦を招くのか、今後の展開に注目が集まります。

この大会が実際に実現した場合、アジアサッカー界全体に大きな影響を与えることは間違いありません。中国代表がどのようなパフォーマンスを見せるのか、そしてAFCネーションズリーグがアジアサッカーの発展にどのように貢献していくのか、見守っていく必要があります。