NHKのバラエティ番組「チコちゃんに叱られる！」が、その驚異的な視聴率とコストパフォーマンスの良さから、「コスパ最強番組」として注目を集めています。特に、再放送が本放送よりも高い視聴率を記録することが珍しくなく、その理由に迫ります。

平日夜放送の「チコちゃん」が、なぜ土曜の朝も高視聴率？

「チコちゃんに叱られる！」は、2018年4月13日から金曜の夜にレギュラー放送がスタート。翌日の朝に再放送されますが、この再放送の視聴率が本放送を上回るという異例の現象が起きています。

民放のプロデューサーは、「土曜の朝はのんびりテレビを見ている人が多いですが、8時台は各局が力を入れた番組を放送しています。NHKはダイジェスト版と再放送で済ませているにも関わらず、数字を取ってしまうのは始末に悪い」と語ります。

具体的な視聴率データ

2019年2月9日の再放送では、世帯視聴率18.0％を記録し、同週のバラエティ番組で1位を獲得。最近ではそこまでの高視聴率ではありませんが、2023年11月28日の本放送（世帯8.2％、個人4.7％）に対し、翌日の再放送は世帯8.8％、個人4.8％と、どちらも本放送を上回る結果となっています。

「相棒」との比較で見える「チコちゃん」の強み

再放送で高視聴率を誇る番組といえば、テレビ朝日の長寿ドラマ「相棒」も有名ですが、「チコちゃん」は「相棒」とは異なり、制作費があまりかかっていない点が特徴です。スタジオゲストは2人だけ、解説は大学教授や専門家といった“文化人価格”での出演、そしてチコちゃんのCG処理費用が主なコストと言えるでしょう。

それにも関わらず、再放送でも数字が取れることから、「チコちゃんに叱られる！」は、低コストで高い効果を生み出す、まさに“コスパ最強”の番組と言えるでしょう。

なぜ「チコちゃん」は強いのか？

「チコちゃんに叱られる！」が多くの視聴者を引きつける理由は、子供から大人まで楽しめる普遍的なテーマと、チコちゃんの愛らしいキャラクター、そして学びのある内容にあると考えられます。再放送で視聴する人も、改めて知識を深めたり、新たな発見をしたりできるため、高い視聴率に繋がっているのでしょう。