11月24日、トヨタアリーナ東京にて行われたWBC世界バンタム級タイトルマッチで、井上拓真選手（29）が那須川天心選手（25）を大差の判定で下し、王座を奪還しました。試合後、多くのファンや関係者が「生まれ変わった」と驚きの声を上げています。

試合序盤は天心のペース

試合開始直後から、那須川天心選手は持ち味の変幻自在な動きで井上拓真選手を翻弄。リーチの長さを活かした攻撃で、序盤は天心選手が優勢に試合を進めました。1R終了間際には、天心選手の左オーバーハンドが井上拓真選手にクリーンヒットし、会場を沸かせました。

過去の敗戦から得た教訓

井上拓真選手は、過去にWBA世界バンタム級王座防衛戦で堤聖也選手に敗れ王座を明け渡した経験があります。この敗戦について、井上拓真選手は「気持ちを100％作れていなかった」と振り返り、今回の試合に向けて「同じことは繰り返さないようにしたい」と強い決意を表明していました。

3R以降、拓真の反撃開始！

一部では、天心選手との試合でも過去の堤選手戦のような展開になるのではないかと予想されていましたが、井上拓真選手は予想を覆しました。1R終了後のインターバルでトレーナーである父、真吾さんから「動きが硬い」と指摘を受け、井上拓真選手は黙って頷き、修正を図りました。

武士然とした殺気で天心を圧倒

試合が進むにつれて、井上拓真選手の闘志が再び燃え上がり、徐々に試合の主導権を握り始めました。生まれ変わったかのような武士然とした殺気をまとい、那須川天心選手を追い詰めていきます。最終的には、井上拓真選手が判定で勝利し、WBC世界バンタム級王座を奪還しました。

この勝利で、井上拓真選手は新たなスタートを切ることになりました。今後の活躍に期待が高まります。