2025年ライト文芸BEST5発表!「薬屋のひとりごと」から心に響く物語まで
書評家・嵯峨景子さんが選ぶ「2025年ライト文芸BEST5」が発表されました。話題の「薬屋のひとりごと」をはじめ、様々なジャンルの作品がランクイン!10代から30代の男女が楽しめる、おすすめの5作品をご紹介します。
1位『薬屋のひとりごと16』(日向夏/ヒーロー文庫)
2025年最も勢いのあるシリーズといえば、日向夏さんの『薬屋のひとりごと』。コミカライズやTVアニメも話題ですが、その根幹にあるのは原作小説の魅力です。最新刊では、感染症の流行や皇太后の姪をめぐる事件、そして主人公・猫猫と克用の関係が深く掘り下げられています。もやもやする展開からの壬氏とのやり取りが沁みる一冊です。
2位『魔法律学校の麗人執事』(新川帆立/幻冬舎)
新川帆立さんの『魔法律学校の麗人執事』は、2025年に始まったシリーズの中で個人的なおすすめ。男装して執事として働くヒロイン・椿と、魔法の天才・マリスが織りなす学園ファンタジーです。逆ハーレム展開に加え、法律要素や謎解き、そして女性をエンパワーする視点も魅力。今後の展開に期待が高まります。
3位『銀の海金の大地』(氷室冴子/集英社オレンジ文庫)
氷室冴子さんの『銀の海金の大地』は、1990年代にコバルト文庫で刊行された歴史ファンタジーの復刊作品。古事記を下敷きにした壮大な物語は、現代でも色褪せない感動を与えてくれます。14歳の少女・真秀の過酷な試練や、運命の恋、そして政治的野心が交錯する骨太な歴史大河小説です。
4位『紅茶とマドレーヌ』(野村美月/ハルキ文庫)
野村美月さんの『紅茶とマドレーヌ』は、バーネットの『小公女』を下敷きにした、大人のための少女小説。没落した主人公・姫乃が、英国式ティールームを始める物語です。困難な状況でも芯の強さを失わない姫乃の姿と、女子校時代の仲間たちとの友情に心が温まります。レモンピール入りのマドレーヌなど、美味しそうなスイーツ描写も魅力です。
5位『コメディ映画で泣くきみと』(吉川トリコ/ポプラ文庫)
吉川トリコさんの『コメディ映画で泣くきみと』は、連作短編集。様々な人生を追体験できるのが魅力です。チアダンスに挑戦する主婦、出自を知らされた姉妹、ゲイの高校生など、軽快な文体と社会に対する真摯なまなざしが光ります。心にエネルギーをチャージしたい時におすすめです。
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