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【細田守監督のルーツに迫る】最新作&金ロー前に振り返る「東映時代」の傑作エピソード!

投稿日:2025年11月23日

今や『時をかける少女』や『サマーウォーズ』といった数々の名作を手がけ、日本を代表するアニメ監督として知られる細田守氏。彼の最新作『果てしなきスカーレット』の公開が間近に迫り、さらに『金曜ロードショー』では細田監督作品が4週連続で放送されるなど、今、その動向に熱い注目が集まっています。しかし、彼の輝かしいキャリアの原点は、若き日に過ごした「東映動画(現:東映アニメーション)」での経験にあります。

当時の作品を改めて見返すと、現在の劇場アニメに通じる構図の妙独自のテンポ感といった非凡なセンスが、すでに息づいていたことが分かります。今回は、細田守監督の知られざる「東映時代」にスポットを当て、数々の名作アニメに刻まれた彼の足跡を辿ります。
【画像】鬼太郎、ブロリー、デジモン……いや、名作揃いだな!細田守監督の「東映時代」を振り返る(6枚)

【細田守監督の知られざる原点】東映アニメーションでの修業時代

細田守監督が東映動画に入社したのは1991年のこと。当時、まだ新人アニメーターだった彼は、数々の人気作品の制作に携わっていました。その名がクレジットされたタイトルには、TVアニメシリーズ『SLAMDUNK』をはじめ、劇場版『ドラゴンボールZ燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』や『ゲゲゲの鬼太郎大海獣』など、時代を代表する名作が並びます。若くして、すでにその才能の片鱗を覗かせていたことが窺い知れます。

【演出家デビュー】『ゲゲゲの鬼太郎』で見せた異才の片鱗

細田監督が初めて「演出家」として腕を振るったのは、TVアニメ『ゲゲゲの鬼太郎(第4期)』でした。第94話「鬼太郎魚と置いてけ堀」で演出家デビューを飾り、その後、計3本のエピソードを担当。特に、第113話「鬼太郎対三匹の刺客!」は、主人公の鬼太郎が敵を前にただ静かに傍観するという異色の展開で、シリーズ屈指のギャグ回として語り継がれています。

この回では、緩急のつけ方間の取り方といった演出のテンポが絶妙で、独特のユーモアセンスが際立っていました。後の作品にも繋がる、細田監督らしい個性的で大胆な表現が、すでにこの頃から発揮されていたのです。

【伝説の「細田回」が続々】『デジモン』『ナージャ』に息づく監督の美学

テンポ感だけでなく、音楽の効果的な使い方もまた、当時から細田監督の作品の大きな特徴でした。1999年放送の『デジモンアドベンチャー』で演出を務めた第21話「コロモン東京大激突!」は、全話のなかでもひときわ異彩を放つエピソードとして有名です。

デジタルワールドから現実世界へ戻ってきた主人公たちを描くこの回では、フランスの作曲家モーリス・ラヴェルによる名曲「ボレロ」がBGMとして繰り返し使用されました。日常シーンでは穏やかな旋律を、そして戦闘シーンでは高揚感あるパートを重ねることで、物語の緩急を巧みに引き出し、視聴者の心を掴みました。

さらに「細田回」を語る上で、女児向けアニメ『明日のナージャ』も忘れてはなりません。細田監督が原画および演出を務めた第26話「フランシスの向こう側」は、劇場版にも匹敵する作画と背景美術から、ファンの間で「神回」と称されています。

中でも印象的なのは、主人公ナージャとフランシスのキスシーンです。宮殿の中庭で唇を重ねるふたりの姿を直接描かず、鏡のように美しい水面にその映像を反転させることで、幻想的な余韻を生み出しました。突然のキスに驚きつつも、フランシスの首にそっと手を回すナージャの仕草など、その繊細かつ大胆な演出は、とても「ニチアサ」の女児向けアニメとは思えないほどの高い芸術性を放っていました。

このほかにも、シリーズ最大の異色作として知られる『おジャ魔女どれみドッカ~ン!』の第40話「どれみと魔女をやめた魔女」や、味のある演出で視聴者の心を掴んだ『ONEPIECE』の第199話「迫る海軍の捜査網!囚われた二人目!」など、ジャンルを問わず、細田監督ならではの視点と表現が光る印象的なエピソードを数多く手がけています。

【知ってた?】別名義で隠された細田監督の足跡

実は細田監督は、本名以外にも別名義で多くの名作に関わっています。例えば「遡玉洩穂(そだまもるほ)」名義では『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』に、そして「橋本カツヨ」名義では、アニメファンの間でカルト的な人気を誇る『少女革命ウテナ』に参加していました。アニメのクレジットに目を凝らすと、思わぬところで細田監督の名前に遭遇し、新たな発見があるかもしれません。

駆け出しの時期から、すでに唯一無二の表現力を発揮していた細田守監督。これらの原点を知ることで、彼の最新作や、『金曜ロードショー』で放送される代表作が、さらに深く、そして多角的に楽しめるはずです。ぜひこの機会に、細田監督作品の奥深さに触れてみてください。

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