スターリンク衛星、高度を大幅に引き下げ!宇宙空間の衝突リスクを軽減へ
SpaceXが提供する高速インターネットサービス「Starlink」。その通信衛星群が、宇宙空間での事故を減らすため、大規模な軌道変更を行うことが発表されました。一体どんな計画なのでしょうか?
高度を480kmへ!なぜ軌道変更するのか?
Starlinkエンジニアリング担当副社長のマイケル・ニコルズ氏によると、現在550km付近を周回している約4400基の衛星を、2026年中に高度480km付近まで下げる計画とのこと。この変更の目的は、主に以下の2点です。
1.自然落下までの時間短縮:太陽活動が弱まると、上層大気の密度が低下し、衛星は高度を保ちやすくなります。しかし、その結果、故障した衛星が自然に大気圏へ落下するまでに時間がかかってしまいます。高度を下げることで大気抵抗が増し、落下までの時間を大幅に短縮できます。ニコルズ氏によれば、太陽活動が最も弱い時期でも、自然落下までの時間を80%以上短縮できるそうです。
2.衝突確率の低減:高度500km未満の空間は、他の人工衛星や宇宙ゴミ(デブリ)の数が比較的少ないため、衝突のリスクが低くなります。Starlinkの衛星群をこの高度帯に集約することで、偶発的な衝突の可能性を抑える狙いです。
万が一の故障に備えた設計
Starlinkは現在9000基以上の衛星を運用しており、稼働中に完全に機能を失った衛星はわずか2基しかないとSpaceXは説明しています。しかし、信頼性が高くても故障の可能性はゼロではありません。制御不能になった衛星が長期間軌道上に残ることは、他の衛星にとって大きなリスクとなります。
SpaceXは、万が一の故障に備え、「できるだけ早く大気圏へ戻す」設計を優先しているとのこと。今回の軌道変更は、そうした考えに基づいたものです。
宇宙空間の安全確保へ
Starlinkの軌道変更は、宇宙空間の利用がますます活発化する中で、宇宙空間の安全を確保するための重要な一歩と言えるでしょう。SpaceXは、他の衛星運用事業者や規制当局、米宇宙軍と連携しながら、計画を進めていくとしています。
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