北川景子、朝ドラ『ばけばけ』で新境地!「物乞い役」に衝撃と絶賛の声
女優の北川景子さんが、NHK連続テレビ小説『ばけばけ』でこれまでのイメージを覆す「物乞い役」に挑戦し、大きな話題を呼んでいます。お姫様のような華やかな女性から一転、困窮する母親を熱演する北川さんの演技は、視聴者に強いインパクトを与えています。
華麗なる令嬢から一転…北川景子が挑む「雨清水タエ」の激変
北川景子さん演じる雨清水タエは、物語の当初、元家老の家柄で、元上級武士の傅(堤真一さん)に嫁ぎ、お姫様のような生活を送っていました。しかし、明治維新後の家業失敗、夫の病死を経て、生活は一変。第28回(11月5日放送)からは物乞いとして登場し、その姿に多くの視聴者が驚きました。
タエには、しっかり者の長女トキ(髙石あかりさん)と、世間知らずな三男三之丞(板垣李光人さん)がいます。トキはタエのために身を捧げる覚悟で働きますが、三之丞の僻みとプライドが絡み、渡されたはずの金はタエの手に届かず、物乞いを続けることになります。この複雑な家族関係とタエの苦境が、物語の重要な軸となっています。
なぜ北川景子は令嬢役がハマる?これまでのイメージ
北川景子さんといえば、華やかで気品に満ちた令嬢役が強く印象付けられています。その上品な顔立ちや、父親が財閥系大企業の元役員という生育歴が、仕草や物腰に自然と現れるため、令嬢役に絶妙なリアリティを与えてきました。フジテレビ『謎解きはディナーのあとで』(2011年)の宝生麗子役はその典型例であり、大富豪の娘である刑事役を見事に演じきっています。
かつてのタエも、自分でふすまを開けたことがなく、家事は全くできないという設定でしたが、北川さんは見事にこの役を演じ切り、そのはまり役ぶりに「史実と違ってタエはずっとこの路線なのでは」とすら思わせるほどでした。
物乞い役の難しさと北川景子の“神演技”
物乞い役は、演じるのが非常に難しい役どころです。困窮しながらも、元名家のおごりやプライドをどう表現するか、そのバランスが重要になります。普通の演技では、ただ威張っているように見えたり、逆に卑屈に見えたりしがちです。しかし、北川景子さんはその難役を見事に演じきっています。
物乞いとして初登場した際、金を恵まれても頭を下げず、「なにゆえ頭を下げるのですか?」と不思議そうな顔をするタエ。身を縮め、肩を落とし、生気のない顔つきでありながら、名家で育ったがゆえに背筋は伸ばし、品格を保っています。この「困窮とプライド」の絶妙な表現が、視聴者に「なんとかしてあげたい」という共感を呼び、大きな感動を与えています。
モデル・小泉セツの母から見る「タエ」の未来
タエのモデルとなったのは、小泉セツの実母・チエです。チエも家老家の生まれでしたが、やがて没落しました。しかし、小泉八雲研究の第一人者だった銭本健二・元島根大教授(故人)によると、チエはセツのおかげで困窮することがなかったといいます。
小泉八雲の妻となったセツは、熊本に赴任した後も、松江に残した母チエにずっと仕送りを続けました。また、養父母や養祖父も熊本に呼び寄せ、共に暮らして養いました。ドラマでは長女トキが懸命にタエを支えようとしていますが、史実のようにタエもセツ(トキ)の支えによって苦境を乗り越えることができるのか、今後の展開に注目が集まります。
北川景子さんの新たな挑戦は、女優としての幅広さと深さを改めて示しています。その熱演が今後どのように物語を彩っていくのか、ますます目が離せません。
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