押井守監督が語る『メッセージ』の“裏切り”とは?SF映画の快感原則を徹底解剖!
公開当時、賛否両論を巻き起こしたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のSF映画『メッセージ』。押井守監督は本作を「今年の映画はこの一本で終わった気配」と大絶賛しつつも、“裏切られた”と感じたそう。押井監督独自の視点から、本作に隠されたSFの快感原則を紐解きます。
『メッセージ』はなぜ賛否両論だったのか?
『メッセージ』は、異星人とのコミュニケーションを通じて、言語学者の主人公が時間の流れに対する認識を変化させていく物語。原作はテッド・チャンの短編小説「あなたの人生の物語」ですが、押井監督は「原作を読んでいないが、かなり違うはず」と語ります。
「映画のほとんどは時系列順に物語が流れていると思い込んでいる人が多いので、そういう人たちは大混乱したんですよ。結論が冒頭に用意されていることもわからないし…」と、時間軸を巧みに操る本作の構成が、観客に混乱を招いたことを指摘します。しかし、「SF大好き人間、ヘンな映画ウェルカムな連中からするとまさに狂喜するような映画」と、SFファンにとってはたまらない作品だと熱弁をふるいます。
押井守監督が魅せられた『メッセージ』のポイント
押井監督が特に注目したのは、「時間の流れは過去も現世も未来も同じようにある」というSF的な世界観を、「編集というテクニックをつかって見事にビジュアル化している」点です。「映画がもっているその本質的ともいえるテクニックを見事にテーマに活かしている」と、映画的な表現力に対する称賛を惜しみません。
また、柿の種のようなシンプルな宇宙船のデザインにも言及。「凝ったデザインがなくても、ちゃんとSFができる」と、本作がSF映画の新たな可能性を示したことを評価しています。「質感だけで勝負できる時代になったということ」と、ミニマルなデザインの中に込められたSFの魅力を語ります。
『メッセージ』が示す“裏切り”とは?
押井監督が語る“裏切り”とは、「映画の本質的な力になるということを証明したような映画」ということ。従来の映画の常識を覆し、時間軸を自由自在に操ることで、観客に新たな体験を提供した本作は、まさに“裏切り”の精神に満ち溢れていると言えるでしょう。
「『メッセージ』以降、同じような映画はないんじゃないの?」と、本作の独自性を強調し、SF映画の新たな金字塔として、その存在感を確固たるものにしています。
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