【他人事じゃない】自社で「リベンジ退職」が起きたらどうする?中小企業が知っておくべき対応策
職場への不満から、退職を「仕返し」として利用する「リベンジ退職」が深刻化しています。特に中小企業にとって大きな経営リスクとなるこの問題。一体なぜ起きるのか?そして、企業側は何をすべきなのか?社会保険労務士の髙塲寿勇さんに、具体的な対応策を解説してもらいます。
リベンジ退職とは?どんな特徴がある?
リベンジ退職とは、従業員が会社への不満を抱え、退職を「仕返し」の手段として用いる行為です。単なる退職とは異なり、突然かつ計画的に実行され、会社に損害を与えることを目的とします。具体的には、以下のような行動が見られます。
- 事前相談なしの退職申出
- 即日退職の要求
- 業務引継ぎの意図的な放棄
- 社内情報の悪用
- SNS等を通じた風説の流布
悪質なケースでは、円満な引継ぎを装いながら誤情報を後任者に渡す「隠れた妨害行為」や、重要データの削除といった行為も発生しています。実際に、退職時のデータ削除で損害賠償が命じられる事例も増えており、法的責任を問われる可能性もあります。
特に中小企業では、1人の退職が業務全体に大きな影響を与えるため、被害が深刻化しやすい傾向にあります。
なぜリベンジ退職は起きる?背景にある3つの要因
リベンジ退職が起きる背景には、従業員の心理的な問題、会社側の制度や対応の課題、そして働き方に対する社会全体の考え方の変化などが複雑に絡み合っています。
従業員の心理的な問題
人事評価基準が不明確で、上司からのフィードバックが少ない状況では、「自分の頑張りが認められない」という不満が蓄積されやすいです。その他にも、
- 長時間労働や過重な業務負荷による心身の限界
- コミュニケーション不足からくる意識のズレ
- SNSの普及による職場への不満を外部に発信することに対する心理的障壁の低下
などが要因として挙げられます。
会社側の制度や対応の課題
評価制度や人事制度が、現在の働き方に合っていないことも問題です。中小企業では、人事部門が小規模であることが多く、従業員の心理的な変化を察知することが困難な場合があります。個人面談や従業員満足度調査などの仕組みづくりが重要です。
働き方に対する価値観の変化
近年の若手従業員は、効率性と柔軟な働き方、そしてキャリアアップの機会を重視する傾向があります。自己実現やワークライフバランスを重要視する彼らが、それらを阻害されると感じた場合、リベンジ退職につながる可能性も考えられます。
リベンジ退職が発生したら?4つのステップで対応
リベンジ退職が発生した場合、企業は以下の4つのステップで対応する必要があります。
- 事実確認と証拠収集:退職者の行動がリベンジ退職に該当するかどうかを慎重に判断し、証拠を収集します。
- 損害の特定と評価:リベンジ退職によって会社が被った損害を特定し、その金額を評価します。
- 法的措置の検討:損害賠償請求や刑事告訴など、法的措置の必要性を検討します。
- 再発防止策の実施:リベンジ退職が起こらないように、人事制度の見直しやコミュニケーションの改善など、再発防止策を実施します。
早期発見と迅速な対応が重要です。従業員の不満を放置せず、日頃からコミュニケーションを密にすることで、リベンジ退職のリスクを軽減することができます。
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