スポーツは誰のもの?五輪経験者・町田樹さんが問いかける、スポーツ界の多様性と未来
元フィギュアスケート選手で現在はスポーツ科学研究者の町田樹さん(國學院大學人間開発学部准教授)が、スポーツ界が抱える課題と未来について新たな視点を提示しています。今年1月に発売された書籍『スポーツ・クリティーク』は、その思想の結晶とも言える一冊です。
スポーツの根底にある「近代の価値観」とは?
町田さんは、スポーツが現在大きな転換期を迎えていると指摘します。その背景には、山本敦久氏の著書『ポスト・スポーツの時代』からの影響があり、スポーツが近代(19世紀)に形作られた際に生まれた価値観を引きずっている部分があることを明らかにしています。
具体的には、西洋、白人、男性、異性愛者(ヘテロセクシュアル)中心の構造が根強く残っており、そこに当てはまらない人々がスポーツ界で生きづらさを感じることがあります。トランプ前大統領によるトランスジェンダー女性選手の女子競技参加禁止令も、その象徴的な出来事と言えるでしょう。
トランスジェンダー・アスリートへの厳しい現実
トランプ大統領の政策により、トランスジェンダー・アスリートは厳しい状況に置かれています。町田さんは、このような現状を踏まえ、スポーツ界におけるジェンダーや多様性の問題に深く切り込んでいます。
スポーツ批評から見出す、新しい可能性
町田さんは、フィギュアスケートや新体操など、芸術的要素を備えたスポーツを「アーティスティックスポーツ」と定義し、社会学や芸術学と結びつけながら探求しています。また、バレエダンサーや振付家としても活動し、スポーツの新たな可能性を模索し続けています。
2026年ミラノ・コルティナ冬季オリンピックでは、ジャパンコンソーシアム(JC)のフィギュアスケート解説者として、男子シングルとアイスダンスを担当することも決定しており、その多才な活躍が期待されています。
書籍『スポーツ・クリティーク』は、スポーツの未来を考える上で欠かせない一冊となるでしょう。スポーツが誰のものなのか、その問いに対する町田さんの答えに注目が集まります。
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