藤本愛菜、プロ初優勝！強風に打ち勝つメンタルとタイヤトレで掴んだ栄光

女子ゴルフの新人戦、加賀電子カップで藤本愛菜選手（18＝ヤマエグループHD）が劇的な逆転優勝を果たしました！最終日に3バーディー、1ボギーの70をマークし、通算9アンダーでプロ入り後初の勝利を飾りました。

強風吹き荒れる中、冷静さを保った勝利

大会最終日、首位と2打差でスタートした藤本選手は、強風が吹き荒れる厳しいコンディションの中、堅実なゴルフを展開。序盤はパーを重ねながらも、7番で15メートルのバーディーパットを沈め、9番でもチャンスを活かして単独首位に浮上しました。

後半は首位を明け渡す場面もありましたが、15番パー5で第3打を2メートルにつけ、会心のバーディーを奪い再びリード。その後、逃げ切って見事な逆転勝利を収めました。

「昨日の夜からちょっと緊張してワクワクしていた部分もあったけど、いい結果で終われて凄く嬉しい」と、プロ初優勝の喜びを語りました。また、「この強風の中で、このスコアで上がれたのは自信になった」と、強風に打ち勝ったことへの手ごたえも語りました。

優勝の陰には過酷なタイヤトレ

藤本選手の成長の背景には、オフシーズンに行われた過酷な肉体改造がありました。辻村明志コーチの指導のもと、「ベンツのタイヤ」を使ったタイヤトレに励んだのです。

「タイヤを引っ張ったり、押したり、抱え上げたり、ひっくり返したり」と、20種類以上のメニューを3時間半かけて連日こなし、4カ月間も続けたと言います。「泣きながらやった日もある。吐いたこともある。でも、それが今につながっている。メンタルが強くなったし、スイングの土台もしっかりつくれた」と、その効果を実感しているようです。

プロテスト合格から、シード権獲得へ

昨年のプロテストでは失敗を喫した藤本選手ですが、オフのトレーニングを経て、4月のヤマハ・レディース葛城で24位に入り、成長をアピール。11月には2度目の挑戦でプロテストに合格し、最終予選会でも21位に食い込み、来季前半戦の出場権を確保しました。

「強」を今年の漢字に選んだ理由

今年の漢字を聞かれると、藤本選手は「強」を挙げました。「強くなった1年という意味。去年の今頃より何倍も強くなっているという確信がある」と、力強く語りました。

来季の目標はシード権獲得、そして米ツアーへ

ルーキーとして迎える来季の目標は「シードを獲ること」。将来的な目標は米ツアーでの活躍です。同じ所属企業である竹田麗央選手の活躍に刺激を受け、「自分も早く追いつきたいなと常に思っている」と、意気込みを語りました。