桜島で大規模噴火を想定した防災訓練を実施!陸自ヘリによる人員輸送も初検証
鹿児島県の桜島で、大規模噴火が発生した場合に備えた総合防災訓練が15日に行われました。住民や関係団体合わせて約1500人が参加し、緊急時の対応能力を高めました。
訓練の概要:全島避難を想定
今回の訓練は、桜島の火山活動が活発化し、山体膨張を示す地殻変動が急激に観測された場合に、全島民が噴火前に島外避難するという想定で行われました。特に注目されたのは、陸上自衛隊の大型ヘリによる人員輸送の検証です。これは初めての試みで、学生役の25人をヘリで島外へ避難させる手順を確認しました。
新たな避難手段としてのヘリ輸送
これまでフェリーや車が主な避難手段でしたが、ヘリ輸送は迅速かつ安全な避難を可能にする新たな選択肢となります。下鶴隆央市長は「たくさん人を乗せることができ、安定性に優れている」とヘリの有用性を評価しました。
要配慮者の支援体制も確認
各集落では、自力での避難が難しい要配慮者の動静を確認し、住民が協力して支援する訓練も行われました。西道公民館では、公民館長、民生委員、消防団が連携し、要配慮者の避難をサポート。高齢者が多い地域では、消防団員の確保が課題として浮き彫りになりました。
最新技術の活用:ドローンによる情報伝達
桜島赤水町では、ドローンを活用した情報収集と避難情報の音声広報が行われました。ドローンは、広範囲を迅速に調査し、リアルタイムで情報を伝達するのに役立ちます。
住民の不安と課題
訓練に参加した自営業の国村恵美子さんは、「それぞれ家庭の事情で避難のタイミングは違う。実際にどうなるのか不安だ」と、現実的な課題を指摘しました。今回の訓練を通して、住民一人ひとりが自身の避難計画を立て、地域全体で協力体制を築くことの重要性が再認識されました。
桜島では今後も火山活動の監視を続けながら、住民の安全確保に向けた取り組みを進めていく必要があります。
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