H3ロケット8号機、打ち上げ失敗 「みちびき5号機」投入ならず
2024年2月22日午前、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられたH3ロケット8号機が、打ち上げに失敗しました。文部科学省は、予定していた軌道に日本版GPS衛星「みちびき5号機」を投入できなかったことを理由に、打ち上げが失敗したと発表しました。
打ち上げ状況と失敗の原因
今回の打ち上げは、当初2月7日に予定されていましたが、搭載機器の確認のため一度延期。さらに、2月17日にも打ち上げ直前のカウントダウン中に地上設備の異常が見られ、中止となりました。今回、打ち上げから約27分後に第2段エンジンが早期に燃焼を停止したことが、失敗の原因とみられています。現在、文部科学省は原因究明のための対策本部を設置し、詳細な状況の確認を進めています。
「みちびき5号機」とは?
「みちびき」は、日本独自の測位衛星システム「準天頂衛星システム」の中核をなす衛星です。GPSなどの既存の衛星測位システムを補完し、都市部や山間部など、これまで測位が難しかった場所でも高精度な位置情報を利用できるようにする目的で開発されました。今回の「みちびき5号機」の打ち上げ失敗は、日本の測位インフラの強化に遅れが生じることを意味します。
今後の展望
H3ロケットは、日本の宇宙開発を担う重要なロケットです。今回の失敗を受け、文部科学省は徹底的な原因究明を行い、再発防止策を講じる方針です。今後の打ち上げスケジュールについては、現時点では未定となっています。今回の失敗から得られた教訓を活かし、より信頼性の高いロケットの開発を目指していくことが重要です。
今回のニュースについて、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の公式サイトでも詳細な情報が公開されています。
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