H3ロケット8号機、打ち上げ失敗 「みちびき5号機」軌道投入ならず
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年12月22日午前10時50分頃、鹿児島県の種子島宇宙センターからH3ロケット8号機を打ち上げましたが、第2段エンジンの燃焼が予定より早期に終了し、搭載されていた準天頂衛星「みちびき5号機」の軌道投入に失敗しました。
打ち上げまでの経緯と今回の失敗
今回の打ち上げは、当初7日に予定されていましたが、第2段エンジンに不具合が見つかり17日に延期。しかし、同日には地上の冷却注水設備に異常が検知され、発射直前に緊急停止となりました。JAXAは原因を特定し、22日に再打ち上げに臨みましたが、今回もエンジントラブルが発生し、ミッションは成功しませんでした。
H3ロケットとは?
H3ロケットは、日本の大型基幹ロケットとして、成功率98%を誇ったH2Aロケットの後継機です。2023年3月に初号機が打ち上げられましたが、2段エンジンの点火に失敗。その後、5機連続で成功を収めていましたが、今回の失敗は日本の宇宙開発にとって大きな痛手となります。
「みちびき」衛星とは?
「みちびき」は、日本版GPSとも呼ばれる衛星測位システムです。カーナビやスマートフォンの位置情報など、私たちの生活に欠かせない技術を支えています。すでに6号機が2024年2月に軌道投入されており、2025年2月には7号機の打ち上げが予定されていました。7基体制が整えば、他国のシステムに頼らない、より正確な測位サービスを提供できるとしていましたが、今回の失敗により、計画に遅れが生じることは避けられません。
今後の展望
JAXAは今回の失敗の原因を究明し、再発防止策を講じる方針です。政府も原因究明を急いでおり、今後の宇宙開発計画に影響が出る可能性もあります。今後のJAXAの対応に注目が集まります。
コメント一覧
まだコメントはありません。
← トップに戻る