さらば番長…三浦大輔監督、5年間の熱い想いを語る「これからはファンの方々と同じ気持ちで」

横浜DeNAベイスターズの三浦大輔監督が、5年間の監督生活を終え、その心境を語りました。4度のAクラス入り、そして日本一を経験した三浦監督は、現役時代と監督時代、どちらが辛かったのか、そしてチームを強くするために意識したことを明かしました。

「当たり前のことを当たり前に」三浦監督が目指したチーム像

三浦監督がチームに浸透させようとしたのは、「当たり前のことを当たり前にできるチーム」というシンプルなコンセプトでした。そのために、ごく小さなことから意識改革を始めました。

例えば、全体ミーティングでは、選手やスタッフに「ベイスターズに関わるすべての人に挨拶をしよう」と呼びかけました。横浜スタジアムのスタッフや警備員など、チームに関わる全ての人に気持ちの良い挨拶をすることで、応援してくれる人たちとの繋がりを深めようとしたのです。

ベンチを見るな！三浦監督が選手たちに伝えた言葉

また、三浦監督は選手たちに「ベンチを見て戦うのはやめろ」と常に言い続けてきました。エラーやサインミスをして、監督やコーチの顔色を窺いながらプレーしてほしくなかったのです。

「俺たちは味方だよ、同じチームなんだ」と、選手たちに一体感と自信を与え、反省は試合が終わってからにして、常に同じ方向を見て戦うように促しました。敵は内ではなく外にあるという強いメッセージを伝えたのです。

選手との距離感、フランクなコミュニケーション

三浦監督の特徴は、選手とのフランクな距離感でした。積極的にコミュニケーションを取り、監督室のドアは常に開け放たれていました。選手が気軽に話しかけられる環境を作ることで、チーム全体の雰囲気を良くしようと心がけました。

佐野恵太選手（当時キャプテン）も、「三浦さんに美味しいお店を尋ねると、教えてくれるだけじゃなくて『じゃあ一緒に行くか』って誘ってくれるんですよ。そんな監督には出会ったことがない」と語っています。

三浦監督自身も、「最初は食事に誘うのはどうかなと思った」と苦笑いしながら振り返りましたが、選手たちの気持ちを知るためには、積極的にコミュニケーションを取ることが重要だと考えていたのです。結果的に、選手との信頼関係を築き、監督としてのプラスに繋がったと語っています。

5年間という激動の時を過ごした三浦監督。監督の座を退いた今、「これからはファンの方々と同じ気持ちで」と、ベイスターズへの熱い想いを語りました。