ロンドンに巨大中国大使館建設へ?英政府、世論と関係の板挟みに
イギリス・ロンドンの中国大使館移転計画をめぐり、スターマー首相が承認する見通しとなり、国内で大きな議論を呼んでいます。ヨーロッパ最大規模となる大使館建設に対し、周辺住民やメディアからの反対の声が強まっています。
巨大すぎる大使館とは?
建設予定地は、かつての王立造幣局の跡地。その広さはなんと東京ドーム半分近くにも及びます。世界的な金融街「シティー」に隣接し、ロンドン塔やタワーブリッジといった観光名所の目の前という戦略的なロケーションに位置しています。さらに、敷地の下にはシティーの通信ケーブルが通っているため、情報傍受の懸念も指摘されています。
国内世論は反対多数
中国に対する懸念が高まる中、世論調査では反対が45%と賛成の26%を大きく上回っています。市民の間では「こんなに大きな大使館を建てる必要があるのか?」という疑問の声が上がっています。
政府の苦悩と中国の強硬姿勢
スターマー首相は、中国を安全保障上の脅威と認識しつつも、経済面での関係強化が重要だと述べています。専門家は「安全保障と貿易関係のバランスをとるのは非常に難しい」と指摘します。イギリス政府は、移転申請を拒否した場合、中国からの経済的な報復措置を招くことを恐れていると考えられています。
これに対し、中国大使館は「申請は必要な手続きに沿っている。建設を支援し、円滑に進めることは受け入れ国の国際的な義務だ」と強硬な姿勢を示しています。1月末に中国を訪問する予定のスターマー首相へのプレッシャーとも受け取れます。
承認は間近?スターマー首相の決断
承認は来年1月20日までに行われる見込みです。スターマー首相は、中国との関係改善を進めつつ、国内で高まる懸念をどのように解消していくのか、難しい局面に立たされています。オレさま気取りの中国に対し、イギリスも対応に苦慮している状況です。
コメント一覧
まだコメントはありません。
← トップに戻る