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小島秀夫氏「メタルギア」から「デス・ストランディング」へ…ゲームは“かみ砕かなければ分からない”存在へ

投稿日:2025年12月25日

ゲームデザイナー小島秀夫氏(6月、豪シドニー)。「メタルギアソリッド」や「デス・ストランディング」シリーズを手掛ける氏の作品は、その独特な世界観と複雑なストーリーで、常にゲーム業界に革新をもたらしてきました。最新作「DEATHSTRANDING2:ONTHEBEACH」もまた、批評家から絶賛され、その根強い人気を証明しています。

「郵便配達シミュレーター」がアート作品へ

「デス・ストランディング2」は、終末後の世界を舞台に、主人公サム・ブリッジズが孤立したコミュニティーへ物資を届けるという、一見すると地味な設定のゲームです。しかし、ノーマン・リーダスレア・セドゥエル・ファニングといったハリウッド俳優を起用し、息をのむほど美しいグラフィックで描かれた荒野を舞台に、プレイヤーは単なる配達人ではなく、繋がりを築き、世界を再建する役割を担います。

小島秀夫氏のゲーム制作哲学

小島氏のゲームは、アクション要素だけでなく、荷物管理や赤ん坊の世話など、一見すると地味な作業にも多くの時間を費やします。これは、プレイヤーに没入感を与え、ゲーム世界をより深く体験させるための意図的な設計です。小島氏は、ゲーム制作に4~5年もの歳月をかけ、24時間体制で取り組むほど、自身の作品に情熱を注いでいます。

ムービーの多さと物語の深さ

小島氏の作品の特徴は、映画的なムービーシーンの多さも挙げられます。「デス・ストランディング2」には6時間以上のムービーが存在し、平均的なプレイヤーはゲーム時間の約15%をこれらのドラマチックな場面の鑑賞に費やします。過去作「メタルギアソリッド4」では、なんと40%もの時間をムービーに費やすほどでした。これらのムービーは、ゲームのストーリーを深く掘り下げ、プレイヤーの感情を揺さぶる重要な役割を果たしています。

テーマは社会問題と人間の存在意義

小島氏のゲームは、単なるエンターテインメントに留まらず、職場の自動化環境汚染気候変動といった社会問題や、人間の存在意義といった哲学的なテーマにも深く切り込んでいます。初期のテスターがゲームを気に入りすぎたため、続編の筋書きをあえて変更したというエピソードからも、小島氏の妥協しない姿勢が伺えます。

「かみ砕かなければ分からない」というこだわり

小島氏は、自身の作品が賛否を分けることを意図的に受け入れています。「10年や20年たっても忘れられないのは、少し不快感やひっかかりを残すもの」だと語り、まるで消化に悪い食べ物のように、何度も反芻(はんすう)することで徐々に理解できるようになるように意図していると明かしました。小島氏にとって、ゲームは映画小説のように、何十年も人々の記憶に残る存在であり、そのためには、プレイヤーが深く考え、かみ砕かなければ理解できないような複雑なストーリーが必要なのです。

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