世界3階級制覇の実績を持つ中谷潤人選手（27＝M.T）が、スーパーバンタム級転向初戦でセバスチャン・エルナンデス選手（25＝メキシコ）との激戦を制し、国内新記録となるプロデビューから32連勝を飾りました。この勝利で、来年5月上旬に東京ドームで実現の可能性が高い、同級の世界4団体統一王者井上尚弥選手（32＝大橋）との対戦に大きく近づきました。

苦戦を制したスーパーバンタム級デビュー戦

サウジアラビア・リヤドで開催されたこの試合は、中谷選手にとって新たな階級での挑戦となりました。序盤は的確なパンチで試合を支配しましたが、中盤以降はエルナンデス選手の接近戦に苦しみ、右目のまぶたが大きく腫れあがるアクシデントも発生。それでも、中谷選手は3―0の判定で勝利を掴み取りました。

試合後、中谷選手は「セバスチャン・エルナンデス選手はとても強かったです。ボクシングキャリアでいい経験になりました」とコメント。苦戦を乗り越えた経験を、今後の戦いに活かしていく決意を語りました。

井上尚弥戦への強い意欲

スーパーバンタム級への転向理由について、ファンからは井上尚弥選手との対戦を視野に入れているのではないかという声が上がっていました。これに対し、中谷選手は「もちろん世界チャンピオンを目指してこの階級に転向したので、そのチャンスをいただけるならしっかり仕上げます」と井上尚弥戦への強い意欲を表明しました。

ファンへの感謝のメッセージ

会場には日本から駆けつけたファンや、サウジアラビアのファンも多数詰めかけました。中谷選手は「皆さんのおかげで無事に勝利することができました。ありがとうございます」と感謝の言葉を述べ、会場全体を盛り上げました。

今回の勝利で、中谷潤人選手は井上尚弥選手との夢の対決に大きく一歩近づきました。今後の活躍から目が離せません。