なんJ大好き民のトレンドニュース

アクション業界の10年とこれから:三元雅芸、園村健介、阪元裕吾が語る

投稿日:2025年12月28日

映画ナタリー10周年を記念した特集企画「アクション業界の10年」。俳優の三元雅芸さん、アクション監督の園村健介さん、映画監督の阪元裕吾さんという、アクション業界を牽引する3人が、この10年の変化と今後の展望を語り合いました。

2015年、それぞれのスタート地点

2015年は、3人にとってキャリアが大きく動き出す前の時期でした。三元さんは、三池崇史監督作品や園村さんがアクション監督を務めた作品に出演し、翌年のジャパンアクションアワードでベストアクション男優賞を受賞。園村さんは、アクション監督としての活動に加え、助手の仕事もこなしながら過渡期を過ごしていました。一方、阪元さんは大学生で、映画監督としてのキャリアをスタートさせる前夜でした。

「HiGH&LOW」がもたらした衝撃と「ベビわる」の誕生

2015年に誕生したLDHJAPANと日本テレビの総合エンタテインメントプロジェクト「HiGH&LOW」シリーズは、アクション業界に大きなうねりをもたらしました。園村さんは、ドラマ「HiGH&LOW~THESTORYOFS.W.O.R.D.~」シーズン2にアクション監督として参加。三元さんは、「HiGH&LOW」のスタイリッシュなヤンキーアクションに新鮮さを感じていたと言います。また、阪元さんは、映画版を鑑賞し、邦画でありながらハリウッドのようなアクションに感銘を受けたことを明かしました。

その後、三元さん園村さん阪元さんが携わった「ベイビーわるきゅーれ」シリーズは、オリジナル作品として強い存在感を示しました。園村さんは、タイマンの振り付けに実験的なアイデアを取り入れ、阪元さんは、制作体制の高さに驚いたと語っています。

原作ものとオリジナル作品、キャラクター設計の重要性

この10年で、「キングダム」シリーズのようなマンガ実写化作品がヒットする一方で、「ベイビーわるきゅーれ」や「ゴーストキラー」のようなオリジナル作品も注目を集めました。3人は、アクション作りの核となるのは“キャラクターをどう立ち上げるか”だと指摘。原作ものでは、原作の世界観を忠実に再現すること、オリジナル作品では、ゼロから世界観やキャラクターを構築することの難しさを語りました。

アクション現場の安全意識向上とジャパンアクションギルド

アクション現場における安全意識は、この10年で大きく向上しました。園村さんは、アクション部の役割が細分化され、制作側の理解も深まっていると語ります。また、2021年に発足したジャパンアクションギルド(JAG)については、労災が適用されるようになったことを歓迎しつつも、劇的な変化はまだ見られないと率直に語りました。

女性アクションの広がりと「ベビわる」がもたらしたもの

女性アクションの活躍も目覚ましい10年でした。特に「ベイビーわるきゅーれ」シリーズは、伊澤彩織さんというスタントウーマン出身の主演俳優を誕生させ、女性アクションスターの育成に貢献しました。阪元さんは、女性が主役の作品がもっと増えることを願っています。

次の10年に向けて:輸出できるアクション産業へ

最後に、3人は次の10年への展望を語りました。園村さんは、“輸出できるアクション産業”の仕組み作りを提言し、三元さんは、日本のスタント技術の高さに改めて注目することを呼びかけました。阪元さんは、面白い映画を堅実に作り続けることの重要性を強調しました。

この記事は、映画ナタリー10周年企画「アクション業界の10年」を基に作成されています。映画ナタリー

カテゴリー

キーワード

← トップに戻る

コメント一覧

まだコメントはありません。

← トップに戻る

コメントを投稿する