NHK連続テレビ小説『おむすび』で“クセ強薬剤師”として話題を呼んだ女優・辻凪子さんが、30歳の節目を迎え、一人芝居に初挑戦します。タイトルは『ドルフィ田イル香の偏屈なダンス』。来年1月15日から18日まで、東京・新宿のプーク人形劇場で上演されます。

イルカ役への挑戦！その背景にある30歳の葛藤

今回の舞台で辻さんが演じるのは、なんとイルカ。毎日のショーにうんざりし、水族館から逃げ出して人間として生きるイルカの数奇な運命を描いた物語です。「まさかのイルカ役です。イルカの人生を演じることになりました」と語る辻さん。この役を選んだ背景には、自身の20代後半からの葛藤がありました。

「いろんな役を演じて、自分は何がしたいのか、本当になりたい自分は何だろうと迷い始めたんです。何が本当の自分か分からなくなってきて…。30代になって『これが自分なんだ』というのを見つけたかったんです。」

原点回帰！演劇への情熱と長久允監督との出会い

30歳の節目に原点である演劇に立ち戻り、一人芝居に挑戦しようと決意した辻さん。きっかけは、京都造形芸術大学の先輩であるミズモトカナコさんの一人芝居でした。そして、演出には長久允監督を迎えました。

長久允監督の作品に惹かれた理由

「長久さんの作品は言葉、絵作り、音…視覚から聴覚まで全てを刺激してくれてワクワクさせてくれます。ユーモアやファンタジーもありながら社会の現実をしっかり描く方。お客さんに楽しんでもらえる作品を作りたいという思いが実現できると思いました。」

「ドルフィ田イル香の偏屈なダンス」は、イルカが人間として生きる中で恋をしたり、自身のアイデンティティに悩み葛藤したりする姿を通して、自分自身を見つめ直す物語。辻さんの30歳という節目にふさわしい、情熱的な一人芝居となること間違いなしです。