年始の風物詩として親しまれている箱根駅伝。中でも、各チームのエースが集まる「花の2区」は、その年の箱根駅伝の行方を左右する重要な区間として注目を集めます。では、2区を託される選手にはどのような条件が求められるのでしょうか？

2区はチームの顔！求められる資質とは？

明治大学駅伝監督の大志田秀次氏は、2区を走る選手について「チームの顔なので、ころころ代えることはありません。その選手の走りでチームの勝敗が決まるくらいの区間です」と語ります。つまり、2区は4年間チームを支え、信頼できる選手に託される、非常に重要な区間なのです。

13分台のタイムを出すのが難しいチームにとっては、エースの育成が急務となります。エースに頼りすぎるのは良くないものの、チームにとってエースの存在は大きな安心感につながります。

スピード、持久力、メンタル…2区に求められる総合力

早稲田大学駅伝監督の花田勝彦氏は、2区を走る選手には「トラックでのスピードだけでなく、ハイペースで押していけるスピード持久力、そして気持ちの強さ」が求められると指摘します。コースは平坦な区間から始まり、権太坂、そして戸塚の坂へと変化します。このコースを高いレベルで走りきるには、陸上競技の長距離走に必要な様々な要素を兼ね備えている必要があるのです。

特に、アップダウンや上りが苦手な選手は2区を任せることができません。「走りの総合力が高い選手、そうなるとエースクラスじゃないと対応できないんですよ」と花田監督は語ります。

「根性」も重要！でもそれだけではダメ

2区を3回走った伊藤達彦選手は「最後は、根性ですね」と語りますが、その根性も走力のベースがなければ発揮できません。つまり、スピード、持久力、メンタル、そして根性、これら全ての要素を兼ね備えていることが、2区を走る選手に求められるのです。

今年の箱根駅伝では、留学生ランナーの活躍が目覚ましいですが、日本人選手たちの奮闘にも注目が集まります。「花の2区」で、日本人エースがどのような走りを見せるのか、期待が高まります。