AI時代だからこそ面白い!藤井聡太名人と“怪物”糸谷九段が魅せた、人間同士の心理戦
AI超えの盤上劇!藤井名人が語った「完璧さ」以上の価値とは
今や、将棋界においてAI(人工知能)の研究は欠かせないものとなりました。しかし、先日幕を閉じた将棋の名人戦七番勝負は、「AI時代の将棋」の先を行く、人間同士の熱い心理戦が繰り広げられたとして大きな話題を呼んでいます。藤井聡太名人が4連勝で4連覇を果たした結果以上に、その内容が「将棋マニア」の心を熱くさせているのです。
前代未聞の奇襲!“怪物”糸谷九段の挑戦状
今回の名人戦で、藤井名人に挑戦したのは「怪物くん」の愛称で知られる糸谷哲郎九段です。大学院在籍中に竜王位を獲得した異色の経歴を持ち、オセロやカードゲームでも天才的な才能を発揮する糸谷九段は、この大舞台で「AIに頼らない」ことを宣言。なんと第一局の初手で、前代未聞の「1六歩」という奇手を指し、名人戦史上初の戦術を繰り出したのです。あえて相手に攻めさせるという、凡人には理解しがたい驚異的な胆力で、藤井名人を翻弄しました。
将棋史に残る「毒まんじゅう」が突きつけた人間味
そんな挑戦者の猛攻を真っ向から受け止めた藤井名人。特に第3局で見せた一手は、AIが推奨する「最善手」ではありませんでした。あえてAIの完璧な道筋から外れたその手は、後に「将棋史に残る毒まんじゅう」と呼ばれるほど、対戦相手を誘い込み、罠にかける高度な心理戦でした。「完璧ではないからこそ、人間が指す将棋は面白い」という言葉通り、AIの解析を超えた、予測不能でドラマチックな展開が将棋の奥深さを改めて証明しました。