【防災の日】避難所はまだ「紙とエクセル」?令和の震災で浮き彫りになった課題とAI活用の未来
なぜ避難所のデジタル化は進まないのか?現場で見た「アナログ管理」の限界
2026年7月28日に発生した「令和8年熊本地震」。被災地支援に入った東京大学生産技術研究所の沼田宗純准教授が目の当たりにしたのは、現代とは思えないほどアナログな避難所運営の実態でした。支援物資が届くたびに手書きの紙に記録し、それを改めてエクセルに入力する……。この方法では情報が現場で止まってしまい、物資の過不足や、支援を必要としている場所への人員配置がスムーズに行えません。「災害大国」と呼ばれる日本において、避難所のデジタル化がなぜこれほど遅れているのでしょうか。
「報告」のためのツールではなく「現場を支える」ツールが必要
現在、国や自治体には被災状況を報告するためのシステムは存在します。しかし沼田准教授は、既存ツールはあくまで「報告」が主目的であり、避難所運営の「効率化」には繋がっていないと指摘します。本当に必要なのは、今ある物資の量を把握し、翌日に必要な物資を予測・シミュレーションできるような「運営支援ツール」です。避難所の情報をデジタルで一元管理できれば、専門スタッフやボランティアを、本当に人手が必要な場所へ優先的に配置することも可能になります。
生成AIが変える防災の未来。「誰でもツールが作れる」時代へ
一方で、希望となるのが「生成AI」の急速な普及です。これまでは専門的なプログラミング知識がなければ開発できなかったデジタルツールも、今ではアイデアさえあれば誰でも比較的簡単に作成できる環境が整いつつあります。沼田准教授も話すように、通信インフラが復旧した後のデジタル活用は十分に可能です。「紙とエクセル」から脱却し、最新のテクノロジーを避難所運営に取り入れることこそが、これからの災害対策における最重要課題と言えるでしょう。私たち一人ひとりが防災への意識を高め、デジタル時代の新しい備えについて考えることが、被害を最小限に抑える鍵になります。
今回の熊本地震の教訓を活かし、皆さんの住む地域の避難所や防災計画についても一度チェックしてみてはいかがでしょうか。詳しい情報は、政府の防災ポータルサイトなども参考にしてください。