人類絶望の巨匠が描く“最後の希望”とは?映画『ラスト・サバイバー』徹底レビュー
88歳の巨匠リドリー・スコットが見せた、まさかの「希望」の物語
映画界きっての「ペシミスト(厭世主義者)」として知られるリドリー・スコット監督。これまで『エイリアン』や『ブレードランナー』などで、人間の醜さや傲慢さを容赦なく暴き出し、観客に突きつけてきました。しかし、最新作『ラスト・サバイバー』で彼が描いたのは、これまでの冷徹な視点とは明らかに異なる「希望」の光でした。88歳になった今、巨匠がたどり着いた新境地とは一体何なのでしょうか。
パンデミック後の世界で生きる意味を問う
本作の舞台は、感染症によって文明が崩壊したコロラド州。愛犬を殺され、孤独と絶望の中にいた元整備士のヒッグ(ジェイコブ・エロルディ)が、かすかな無線を頼りに生存者を求めてセスナで飛び立つという物語です。パンデミックを経験した現代の私たちにとって、スクリーンに映し出される荒廃した光景は、もはや他人事ではありません。しかし、過酷な状況下で出会う人々との連帯を通じて、ヒッグが「生きる意味」を再発見していく過程は、観る者の心に深く刺さるはずです。
なぜリドリー・スコットは「この物語」を選んだのか
普段は自ら企画を立ち上げることが多いスコット監督が、今回は送られてきた脚本を一読して即座に映像化を決意したといいます。原作はピーター・ヘラーの小説『いつかぼくが帰る場所』。絶望の底に流れる力強い人間賛歌に、偏屈な老匠の心も動かされたのでしょう。「私たちは同じ過ちを繰り返す」と嘆き続けてきたスコットが、最後にたどり着いた答えをぜひ劇場で目撃してください。映画『ラスト・サバイバー』は現在、全国の映画館で大ヒット上映中です。詳細は