まさかの落とし穴！「週休2日制」って毎週土日休みじゃないの！？【社労士が解説】

転職活動中、「週休2日制」という言葉に惹かれて入社を決めたあなた。
やっと土日休みの週末ライフが送れる！と期待に胸を膨らませていませんか？
しかし、その期待、もしかしたら裏切られるかもしれません。

「毎週土日休み」だと思って入社したら、実は土曜出勤があった…なんてケース、実は珍しくないんです。
今回の記事では、社会保険労務士法人こころ社労士事務所の香川昌彦先生が、求人票に隠された「週休2日制」のカラクリと、ミスマッチを防ぐための対策を徹底解説します。

「週休2日制」ってどういう意味？

「週休2日制」と聞くと、「毎週土日休み！」ってイメージする人がほとんどですよね。
でも、実はその認識、ちょっと危険なんです。
社労士の香川先生によると、「週休2日制」とは、1ヶ月の間に、週2日の休みがある週が「少なくとも1回以上」ある制度を指します。
つまり、月に1回でも土日休みの週があれば、他の週が1日休みでも「週休2日制」と名乗れてしまうんです。これにはびっくりですよね。

「完全週休2日制」との違いは？

じゃあ、毎週土日休みを希望する人はどうすればいいの？
そこで注目したいのが「完全週休2日制」という言葉です。
香川先生によると、「完全週休2日制」は、毎週、必ず2日間の休みが保証されている制度のこと。
「毎週土・日休み」と明記されている場合は、この「完全週休2日制」に該当します。
この2つの言葉、実は労働基準法で明確な定義はないものの、採用現場では全く意味が違うので要注意です！
たった「完全」の一文字があるかないかで、あなたの休日がガラッと変わってしまうんですよ。

求人票と実態が違うのは違法じゃないの？

「話が違うじゃないか！」って怒りたくなりますよね。
求人票に「週休2日制」とだけ書いて、実際には土曜出勤させるのは、労働基準法に直接違反するわけではありません。
なので、すぐに罰則の対象になる可能性は低いんです。
ただし、あなたが「毎週2日休みだ！」と信じて入社したのに、実際は違った場合、民法上の「錯誤（勘違い）」として契約の無効を主張できる可能性があります。
もし企業がわざと誤解を招くような曖昧な表現を使っていたら、それは「詐欺」と見なされ、損害賠償を請求できる可能性も出てくるので、あなどれません。

「話が違う！」入社後に気づいたらどうする？

もし入社後に「あれ、話が違う…」と感じたら、焦らず以下のステップで対応しましょう。
まず、雇用契約書や労働条件通知書を再確認してください。求人票はあくまで募集広告。法的に一番大事なのは、あなたと会社が交わした契約書の内容です。
次に、会社の人事部や責任者に、求人票と実際の勤務条件が違うことを冷静に伝え、説明を求めましょう。
それでも納得できない、改善されない場合は、労働基準監督署や社会保険労務士、弁護士といった専門機関に相談するのも一つの手です。一人で抱え込まず、プロの力を借りることも検討してくださいね。

後悔しないために！事前確認が超重要

入社後に後悔しないためには、あなた自身が事前の確認をしっかりすることが何よりも大切です。
「週休2日制」という言葉だけに流されず、面接のときに「年間休日は何日ですか？」と具体的に質問してみましょう。
香川先生によると、年間休日が120日以上あれば、だいたい毎週2日休みが確保されていると考えてOKです。
せっかくの転職。ミスマッチで後悔しないよう、疑問点は必ずクリアにしてから入社を決めましょう！

求人票の表記一つで、あなたのワークライフバランスは大きく変わる可能性があります。
今回ご紹介したポイントをしっかり頭に入れて、理想の働き方を見つけてくださいね。