イタリアの精神医療改革から学ぶ!「病ではなく人」をケアする医療とは?
2月26日、横浜市内で、イタリアの精神医療改革を参考に、強制されない医療を目指すセミナーが開催されました。主催は神奈川県弁護士会。精神科病院の廃止に携わったイタリアの精神科医、ロベルト・メッツィーナ氏が講演し、日本の精神科病院に入院した当事者の方々と意見交換を行いました。
「ケアの中心は病ではなく人」イタリアの精神医療改革とは?
メッツィーナ氏は、精神医療において単に病を治療するだけでなく、患者の人格や生活全体に関わる姿勢が重要だと強調しました。「ケアの中心は病ではなく人だ」という言葉に、参加者からは多くの共感の声が上がりました。
病院を廃止するだけでなく、患者の自由を尊重し、必要なサービスを柔軟に提供できるシステム作りが不可欠だと提言。そのためには、地域ごとに当事者の声に耳を傾ける場を設けることが重要だと述べました。
当事者の声から見えてくる課題と希望
セミナーでは、精神科病院に入院した経験を持つ岡﨑順子さん(社会福祉法人SKYかわさき職員)と小暮勝さん(同)が、自身の体験を語りました。岡﨑さんは「入院中は、とにかく誰かに話を聞いてほしかった」と当時を振り返り、病院ではなく、24時間いつでも利用できる避難所のような場が地域に必要だと訴えました。
小暮さんもこれに賛同し、「そうした地域をつくる上で、当事者の力をもっと生かしていきたい」と、当事者主体の地域づくりへの期待を述べました。
日本の精神医療の未来へ
メッツィーナ氏は、セミナーを通じて「日本の精神医療は良い方向に向かうと感じた」とコメント。イタリアの精神医療改革の経験を活かし、日本でも患者一人ひとりの尊厳が守られ、安心して暮らせる社会の実現に向けて、議論が深まることが期待されます。