「紀州のドン・ファン」元妻の無罪判決が確定!大阪高裁が検察の控訴を棄却
「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家野崎幸助さん(当時77歳)の殺害容疑で起訴されていた須藤早貴被告(30歳)の無罪判決が、2審でも支持されました。大阪高等裁判所は2024年2月23日、検察の控訴を棄却し、1審の和歌山地方裁判所の無罪判決を維持しました。
事件の概要
須藤被告は、2018年5月に和歌山県田辺市で、夫だった野崎さんに覚醒剤を摂取させて殺害したとして殺人罪などで起訴されました。しかし、1審では「野崎さんが誤って覚醒剤を過剰摂取した可能性は否定できない」として無罪判決が言い渡されました。今回の2審では、検察がこの判決を不服として控訴していました。
大阪高裁の判断
検察側は、野崎さんが自ら入手した覚醒剤を誤って摂取した可能性を「極めて抽象的な可能性」と主張し、1審判決の破棄を求めました。一方、弁護側は、野崎さんが送っていたメッセージなどから「野崎さんが覚醒剤を自ら入手して摂取した可能性が排除できない」と反論していました。
大阪高裁は、須藤被告が覚醒剤を注文した後に「覚醒剤死亡」などのキーワードでYouTubeを検索していた点について、「野崎さんを覚醒剤で死亡させることを考えた行動とみることもできるが、明確な殺害計画を立てていたとまでは認定できない」と指摘しました。さらに、野崎さんが愛犬の死で精神的に不安定になっており、覚醒剤の使用量を誤って摂取した可能性も否定できないと判断しました。
複雑に絡み合う間接事実
裁判所は、「本件は多数の間接事実が複雑に絡み合っているが、争点に関しては当事者双方の攻防が尽くされている」と述べ、検察の控訴を棄却し、1審の無罪判決を支持しました。これにより、須藤被告の無罪判決が確定しました。
この事件は、覚醒剤の入手経路や、野崎さんの精神状態など、様々な点が争点となりました。今回の判決は、直接的な証拠が乏しい状況下で、間接事実から判断することの難しさを示す事例と言えるでしょう。