池袋ポケモンセンター殺人事件、弁護士が「なぜ防げなかったのか」を解説 ストーカー規制の限界と相談の重要性
26日に東京・池袋のサンシャインシティにある「ポケモンセンターメガトウキョー」で発生した女性店員の刺殺事件。この事件を受け、SNSで人気の弁護士・岡野タケシさんが、X(旧Twitter)で現行法上のストーカーをめぐる問題に言及し、注目を集めています。
事件の概要と警察の対応
報道によると、21歳の女性店員が26歳の男に刃物で刺され死亡。男もその場で自らを刺して死亡しました。男は女性の元交際相手で、昨年12月にストーカー行為で逮捕されており、警視庁は男に対し禁止命令を出すなどの対応をとっていました。しかし、これらの対策を講じても事件を防ぐことはできませんでした。
「被害を防げないケースがある」という現実
岡野弁護士は「相談しても、禁止命令が出ても、逮捕されても、それでも被害を防げないケースがあるという現実を突きつけている」と指摘。昨年のストーカーに対する禁止命令は過去最多の3037件に上る一方で、ストーカーの手口は年々巧妙化していると警鐘を鳴らしています。
それでも、警察への相談は重要だと訴え、「相談しないよりは遥かにいい。最寄りの警察署か、警察相談専用電話『#9110』。記録が残ること自体が、次の一手を打つための土台になる」と呼びかけています。
自由主義憲法の限界と課題
岡野弁護士は、事件を防げなかった理由として、日本国憲法が保障する個人の自由に着目。「たとえストーカーであっても、事件を起こす前に身体を拘束し続けることは原則できない。逮捕しても、起訴されなければ釈放される。禁止命令が出ていても、物理的に近づくことを止める術はない」と説明します。
「『まだ起きていない犯罪』を理由に、人の自由を完全に奪うことはできない。これが、自由主義の憲法を採用しているこの国の宿命でもある」と述べ、現行法上の限界を指摘しつつ、ストーカー対策の難しさを浮き彫りにしました。
今回の事件は、ストーカー被害に苦しむ人々にとって、制度の限界を改めて認識させられる出来事となりました。被害者が利用できる制度を最大限に活用しつつ、社会全体でストーカー問題に向き合っていく必要性が求められています。