ジョイ・ディヴィジョン/ニュー・オーダー、ついにロックの殿堂入り!80年代を軽視してきた殿堂の暗黒時代に終止符?
ロックの殿堂(Rock&RollHallofFame)が、2026年の殿堂入りアーティストを発表。そのリストには、オアシス、ウータン・クラン、ビリー・アイドル、アイアン・メイデン、フィル・コリンズ、シャーデー、ルーサー・ヴァンドロス、そして長年ノミネートされながらも殿堂入りを逃してきたジョイ・ディヴィジョン/ニュー・オーダーの名前が挙がりました。
長年の不遇を乗り越え、ついに殿堂入り
昨年、この2組を軽視する殿堂側を痛烈に批判した音楽ライター、ロブ・シェフィールド氏も、今回の発表に安堵の表情を浮かべることでしょう。数十年にわたる拒絶の末、ジョイ・ディヴィジョン/ニュー・オーダーはついに「ロックの殿堂」入りを果たしました。
ジョイ・ディヴィジョンとニュー・オーダー、どちらを独立したユニットとして見ても、その革新性と音楽への影響力は計り知れません。過去50年で最も重要なバンドの一つと言えるでしょう。昨年ノミネートされたものの、落選した際には絶望的な状況でしたが、今回の選出は、殿堂側が長年抱いてきた80年代、90年代のロックへの偏見を捨て去る準備ができたことを示す、希望の兆しと言えるかもしれません。
ジョイ・ディヴィジョンの衝撃と、ニュー・オーダーの進化
ジョイ・ディヴィジョンは、わずか数年の活動期間ながら、『UnknownPleasures』や『Closer』といった伝説的なアルバム、そして「Transmission」や「Atmosphere」などの名曲を世に送り出しました。彼らは、当時のイギリス北部の荒廃した都市風景を反映した、インダストリアルな悲劇を表現する新たなスタイルを確立しました。しかし、1980年にボーカルのイアン・カーティスが自ら命を絶ち、バンドは解散へと向かいます。
残されたメンバーは、ジョイ・ディヴィジョンの楽曲に触れることなく、ニュー・オーダーとして再出発。ギタリストのバーナード・サムナーがボーカルを担当し、シンセサイザー担当のジリアン・ギルバートを加え、エレクトロニックなサウンドを取り入れました。1982年の「Temptation」をきっかけに、「BlueMonday」、「Confusion」、「BizarreLoveTriangle」、「TrueFaith」といった数々のクラブ・クラシックを生み出し、ゴシックな憂鬱とダンスミュージックの歓喜を融合させた独自の音楽性で世界を魅了しました。
分裂と遺恨、それでも続く影響力
ニュー・オーダーは、最終的にバーナード・サムナー、ジリアン・ギルバート、ドラマーのスティーヴン・モリスと、脱退したベーシストのピーター・フックとの間で分裂。互いに自身のバンドを結成し、同じ楽曲を演奏し合うという、複雑な関係が続いています。両者とも回顧録を出版していますが、そこには互いへの深い遺恨が綴られています。
しかし、両バンドの音楽は、世代やジャンルの垣根を超えて、多くのアーティストに影響を与え続けています。最近では、人気アーティストのオリヴィア・ロドリゴが、ロックの殿堂のポッドキャストで彼らへの熱い思いを語っています。彼女の次回作のタイトルが、イアン・カーティスを彷彿とさせるようなものになるかもしれないという噂も。
ニュー・オーダーが映画『プリティ・イン・ピンク』のサウンドトラックに参加したことが、彼らの殿堂入りを後押ししたという見方もあります。これは、80年代の音楽シーンが再評価される大きな流れの始まりかもしれません。ザ・サイケデリック・ファーズ、エコー&ザ・バニーメン、INXSといった、これまで殿堂入りを逃してきたバンドたちにとっても、明るい兆しとなるでしょう。