今も残る「椿山」の名、その場所にあるのは?村上隆が描く江戸の風景【今日の名所江戸百景】
江戸の名所「椿山」の面影をたどる
週末のアート散歩として、村上隆が歌川広重の傑作「名所江戸百景」を現代に蘇らせた連載企画をお届けします。今回注目するのは、関口付近の神田上水を描いた一枚です。かつてこの場所には、松尾芭蕉ゆかりの地として知られる「芭蕉庵」がありました。椿が咲き誇る小高い山であったことから「椿山」と呼ばれたこの地は、今もその美しい名前を現代に受け継いでいます。
現代に息づく歴史とホテルの庭園
「椿山」の名を現在に色濃く残しているのが、かつて山縣有朋が細部までこだわって作り上げた庭園を有するホテル椿山荘東京です。元の地形を活かした壮大な庭園は、広重が描いた江戸の風情を今に伝えています。また、近くには建築家・丹下健三が設計した
村上隆が読み解く「認知革命」
現代美術の巨匠・村上隆が、なぜいま浮世絵に魅了されるのでしょうか。広重の作品は、かつて西洋の画家たちに「認知革命」をもたらしたと村上は語ります。独自の空間把握や構図は、モネやゴッホといった印象派の画家たちを驚かせ、後の近現代美術の起点となりました。村上隆によるオマージュ作品を通じて、私たちが慣れ親しんだ日本の風景が、世界のアートシーンをどう変えたのか、その視点をぜひ楽しんでみてください。